Project/Area Number |
03J05332
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物保護
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
水本 祐之 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ウイルス / RNA / 複製 / 翻訳 |
Research Abstract |
おもにマメ科植物に感染するRed clover necrotic mosaic virus(RCNMV)のゲノムは二分節の一本鎖プラスセンスRNAからなり,RNA1には複製酵素成分タンパク質と外被タンパク質が,RNA2には細胞間移行タンパク質がコードされている.RNA1とRNA2は真核生物のほとんどのmRNAとは異なり,Cap構造とPoly(A)配列を持たない.本研究では,このような興味深い特徴を持つRCNMVの遺伝子発現調節機構を解析した.ルシフェラーゼをレポーター遺伝子とした翻訳アッセイ系を用いた研究から,RNA1のCap構造とpoly(A)配列に依存しない翻訳にはRNA1の3'末端非翻訳領域に存在するRNA配列が必須であることを明らかにした(Milzumoto et al.,2003).一方,ウイルスの細胞間移行タンパク質をコードするRNA2の翻訳は,RNA1にコードされた複製酵素成分によって活性化されることを明らかにした.また,レポーター遺伝子の発現を経時的に調べたところ,RNA1の翻訳は細胞に導入した直後から認められたのに対し,RNA2の翻訳は導入8時間以降に認められた.このようなRNA2の翻訳活性化にはRNA2のマイナス鎖合成が必須であった.これらの結果は,RCNMVのRNA1とRNA2は異なる機構により翻訳され,このような翻訳機構の違いによりウイルスタンパク質の発現が時間的に調節されている可能性を示唆している.さらに,RNA2の複製に必要なシス因子の解析から,RNA1とRNA2の相互作用およびサブゲノムRNAの転写に必要なステムループ構造が,RNA2の複製にも必須であることを明らかにした.この結果は単一のRNA構造が,ウイルスの感染過程で複数の役割を果たしていることを示唆している(Tatsuta et al., 2005).
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)