色素増感太陽電池の内部抵抗要因の解析および高効率化
Project/Area Number |
03J05584
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
星川 豊久 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 色素増感太陽電池 / 交流インピーダンス法 / 内部抵抗 / 電解質 / シリカ修飾酸化チタン / 参照電極 / 界面電荷移動 / 酸化チタン |
Research Abstract |
1.電解質の粘度を電解質にポリエチレングリコール(PEG)を加えることにより変化させ、電流-電圧測定から電池性能への影響を、交流インピーダンス測定から電池の内部抵抗成分への影響を調査した。各電解質の拡散限界電流をサイクリックボルタンメトリーに測定したところ、拡散限界電流は電解質に添加するPEGの量を増す(電解質の粘性が増す)とともに減少した。色素増感太陽電池の短絡電流に対して、この拡散限界電流が十分に大きい条件では、電解質の粘性の増加はインピーダンスにおいてキャリア(I_3^-)の拡散に起因する成分の拡大をもたらすものの電池性能の低下はわずかであった。このことは、I_3^-の拡散が電池性能に影響を与える主因ではないことを示唆した。更に電解質の粘性を増すと電池の短絡電流も減少したが、この条件下において短絡電流値は拡散限界電流値とほぼ一致した。また、インピーダンス測定から、キャリアの拡散に起因する成分だけでなく、全ての内部インピーダンス成分で増加が確認された。 2.新規電極材料として高い表面積を持つシリカ修飾酸化チタン(Si-TiO_2)を様々な条件で作製し、色素増感太陽電池用電極材料としての適用性を評価した。焼成温度が同一の場合、Si添加量の多いほうが小さな結晶子径のSi-TiO_2が得られ、より多くの色素が吸着する傾向が見られた。またXRD回折パターンより、いずれの試料からもanatase相のみが確認された。シリカを少量(3%程度)添加すると色素吸着量の増加にともなう短絡電流の増加が見られたが、更に多くシリカを添加すると短絡電流値は減少した。インピーダンス測定の結果、シリカの添加は1000Hz付近の成分を大きくすることから、電極内の電子移動が妨げられていることがわかった。これを改善するためSi-TiO_2をTiO_2コロイドと混合して用いることにより電池性能の向上を達成した。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)