化学受容における神経情報処理とサーカディアンクロック
Project/Area Number |
03J05884
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
動物生理・代謝
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
岡野 恵子 電気通信大学, 電気通信学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 化学受容 / 味覚 / 嗅覚 / 一酸化窒素 / NADPHジァフォラーゼ / G蛋白質 / クロキンバエ / NADPHジアフォラーゼ / イモリ / 神経伝達 / 電気生理 / レクチン / olfactory marker protein / Gαolf |
Research Abstract |
交付申請書に記載の研究計画に基づき、昆虫の味覚受容に関する解析を行い、下記の成果を得た。 これまでに、クロキンバエの唇弁味細胞において一酸化窒素合成酵素(NOS)が局在することをNADPHジァフォラーゼ染色により示した。NOは生体における重要な細胞間情報伝達分子の1つであり昆虫の味覚受容のセカンドメッセンジヤーとしても有力視されている。そこで本年度は、NOの標的分子であるsGC(可溶性グアニルシクラーゼ)が、NOS含有細胞で機能しうるのかどうかを知るために、sGCによって産生されるcGMPの局在を免疫組織化学的手法により調べた。その結果、IBMX(cGMP分解酵素の阻害剤)とSNP(NOドナー)の両処理を行った際に、クロキンバエ唇弁の数個の味細胞にcGMP抗体陽性像が検出された。このことから、cGMPは、糖受容だけでなく他の味覚受容細胞においても存在していると考えられた。しかしながら、NOドナーによる刺激がない状態においても、数個の味細胞にcGMP陽性像が見られた。つまり、cGMPの産生はNOに非依存的であったことから、唇弁味細胞内のcGMP濃度は常に高く維持されており、何らかの味覚情報伝達に関与している可能性が考えられた。 一方、クロキンバエ唇弁において、三量体Gタンパク質(Gqα)も発現していることをウエスタンブロットおよび免疫組織化学により見いだしている。そこで本年度は、唇弁味細胞内のGqα陽性細胞が、上述のNOS含有細胞と同一かどうかを調べた。免疫染色とNADPHジァフォラーゼ染色を唇弁の連続切片に対して行ったところ、一部の細胞ではあるが、非常に近傍に両者の陽性像が見られる結果が得られ、GqとNOSが同一細胞内で働いていることが示唆された。以上、一連の結果より、クロキンバエ唇弁の糖受容細胞における味覚情報伝達経路の主要な分子の局在を明らかにすることができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)