プロテオミクスの手法を用いた新規プロリン異性化酵素の機能解析
Project/Area Number |
03J06057
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
応用分子細胞生物学
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
藤山 沙理 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | プロテオミクス / プロリン異性化酵素(PPIase) / Par14 / リボソーム生合成 / プロリン異性化酵素 |
Research Abstract |
本研究では、機能未知タンパク質であるヒトプロリン異性化酵素(PPIase)Par14の機能解析を行ってきた。Par14は、細胞内において有糸分裂、転写、癌化等様々な現象で重要な役割を果たしているヒトPin1と高い相同性を持つことから、Pin1同様細胞内で重要な役割を担うことが予想されているが、その機能は全くわかっていない。そこでまず始めに、機能プロテオミクス解析の手法を用いた機能解析を行い、Par14複合体の構成成分としてリボソームタンパク質、トランス作用因子およびpre-rRNAを同定した。これらの因子は、細胞内においてリボソーム生合成経路の中間体として生成するリボソーム前駆体を構成することから、Par14と相互作用する複合体はリボソーム前駆体であると結論付けた(Fujiyama et al.,The Journal of Biological Chemistry, vol 277,p23773-23780,2002)。 さらに、Par14が細胞内でリボソーム生合成経路において機能していることを示すため、siRNAの導入によりPar14をノックダウンした細胞のリボソームプロファイルを調べた。その結果、Par14タンパク質の減少に伴い、60S,80Sサブユニットの減少が認められた。このことから、Par14は60Sサブユニットの合成を正に制御している可能性が示唆された。 以上のように本研究では、プロテオミクスの手法およびsiRNAを用いた解析を行い、Par14が細胞内においてリボソーム生合成を正に制御する可能性を示した。近年、癌化やその他の疾病とリボソーム合成との関連性が示唆されているが、ほ乳類のリボソーム生合成経路の詳細は、その複雑さからほとんど理解されていない。今後Par14の解析をさらに進めることにより、リボソーム合成経路と疾病との関連性を理解するための多くの知見が得られると期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)