Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究は,現生オウムガイの殻体を用いた実験的手法を導入し,死後海底に到達し,その後堆積物中に埋没するまでのアンモナイト殼体の挙動を解明することを目的としている.本年度は,これまでに得られた研究成果をまとめ,各種学術雑誌に発表・印刷した.その成果は,(1)オウムガイを用いた各種実験によって,オウムガイの死後浮遊および殼が沈むメカニズム(Wani et al.,2005),さらには水中での運搬様式を明らかにし(Wani and Ikeda,2006),これらをもとにアンモナイト類の殻体の挙動を復元することを可能にしたこと,および(2)これまでに確立してきた化石産状からその化石化過程や古生態の特徴を復元する手法を用いて,北海道北部白亜紀カンパニアン期の地層から産出する薄型アンモナイトMetaplacenticerasの化石産状の解析を行い,その化石化過程がこのアンモナイトの流線型をした殻形態に深く関連していたことを明らかにするとともに,その古生態の一部(特に生息域)を復元したこと(Wani,2006),である. これらの研究を進めると同時に,これまでの共同研究で得られていたインドにおける白亜系サントニアン階の年代および国際対比に関する共著論文(Ayyasami et al.,2006)を発表した. 以上の研究結果・成果によって,当初の目的である,死後海底に到達し,その後堆積物中に埋没するまでのアンモナイト殻体の挙動を解明することが,従来より極めて高い精度で可能になった.
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