初等教育段階の「学校選択」をめぐる家族および地域社会に関する研究
Project/Area Number |
03J06422
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
教育学
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
小針 誠 放送大学, 教養学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 学校選択 / 私学志向 / 公立不信 |
Research Abstract |
2003年度は、主に以下2点の研究課題に取り組んだ。 第一の研究課題は、都市部における初等教育段階の「学校選択」をめぐる家族および地域社会に関する研究である。本年度は、東京都内ならびに京都市内の公立・私立小学校の動向に注目し、学校関係者や家族のインタビュー調査から、私立小学校の選択や公立小学校の学区の弾力化が早い時期から社会的不平等を作り出すばかりか、地域社会の崩壊を招きうる可能性について明らかにすることができた。また、京都では小学校区と地域社会についての歴史的研究にも取り組み、数々の史資料から地域社会と小学校との密接なつながりを実証しつつある。本年の研究調査で得られた成果は来年度以降に学術雑誌などの形で発表される予定であり、現在進行中の教育改革動向に一石を投じることになるだろう。 第二の研究課題は、受入先研究者(岡崎友典放送大学助教授)とともに行っている高度経済成長期の地方出身者(長野県K町・N村出身者)に関するパネル調査研究である。当時の中学校出身者を対象に、地域間移動、家族形成、職能形成、中学校時代の様子、現在の生きがいなど多岐にわたる質問項目よりなる質問紙調査を実施し、小生は「中学校時代の様子」と「生涯学習」に関する項目を担当した。「中学校時代の様子」については、その思い出の記述から当時の地方農山村地域の中学生の様子を明らかにした。「生涯学習」については、現在の学習への取組みや学習の機会が主に中学校時代の学業成績によって規定されていることが明らかとなり、生涯学習機会の不平等に関する社会学的研究に新たな知見をもたらした(放送大学研究年報・第21巻掲載論文) このほか、所属する日本子ども社会学会が実施した会員調査にも調査専門委員として関わり、同学会会員の「研究分野・研究動向」に関する調査結果を報告書にまとめ、学会大会においても報告した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)