家族介護経験の「個別性」と援助グループに関する社会学的研究
Project/Area Number |
03J06717
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
社会学(含社会福祉関係)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
井口 高志 お茶の水女子大学, 文教育学部, 特別研究員PD
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 認知症 / コミュニケーション / 社会学 / 痴呆 / ケア / 家族 / 家族介護者 / セルフヘルプ・グループ |
Research Abstract |
本年度は、3年間の研究成果をまとめるという位置づけの年であった。第一に行ったのは、昨年度期に行った、関西地方の中規模都市で活動をしている認知症介護者家族の会への参与観察とインタビュー調査のまとめ作業である。家族が認知症をかかえる人を介護していくプロセスを、出会い、介護を継続していく過程、終末期の時期に大まかに分けて、それぞれの期の特徴や困難を分析した。その基礎作業を踏まえて、研究代表者の博士課程以来の家族介護者研究の延長上に、近年の認知症に対する新しい考え方の歴史研究、介護者家族会の機能の研究、認知症をかかえる人と家族とのコミュニケーションについての研究などを加えてまとめる形で、「呆けゆく者の自己をめぐるコミュニケーション--認知症ケア「変革期」における他者理解の問題」(仮題)というタイトルの学術書を、今秋に出版予定である。また、同書の一部に当たる介護者同士の支援グループに関する分析・考察は、「介護者家族会における支援とは何か?--認知症介護における「情報・知識」の意味に注目して」というタイトルで2006年6月17日、18日に慶応義塾大学で開催される関東社会学会大会で報告予定である。 研究のまとめに主眼を置いたため、年度内に、当初予定していた学会大会での報告はできなかったが、セミフォーマルな研究会として、10月に、社会学者、社会福祉学者、政治学者などの多分野の研究者が集まる、社会政策研究者ネットワーク(SPSN)で、認知症ケア研究における社会学の貢献すべき点を考える「「新しい認知症ケア」に社会学はいかに向き合っていくか?」と題した報告を行いコメントをもらった。 また、博士論文の延長上に展開を試みている、各地のグループホームやデイサービスにおける新しい認知症ケアの展開を追う研究のための予備作業として、福岡、大阪、滋賀などで活動する先駆的なデイサービスへの訪問と聞き取りを行ったり、グループホームの運営者にグループインタビュー的に話を聞く機会などを持った。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)