Project/Area Number |
03J06772
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物質変換
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
森田 知佐子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | カチオン-π相互作用 / ピリジニウム塩 / 1,4-ジヒドロピリジン誘導体 / Meroquinene / 円二色性スペクトル / カチオン-πが相互作用 |
Research Abstract |
前年度、カチオン-π型不斉補助基として、ピリジン環を有する種々のアミノ酸から得られるオキサゾリジン基(1)を用いることを試みたが、合成が困難であった。本年度は、カチオン-π型不斉補助基として、1と類似した、ピリジン環を有するピロリジン誘導体(2)を用い、これから誘導される不飽和アミド(3)を用い不斉Diels-Alder反応、不斉エポキシ化反応などの不斉反応について種々検討したが、選択性は2〜6%d.e.と低いものであった。そこで、3について、分子軌道計算による構造最適化を行ったところ、不飽和アミド3のカルボニル部分とピリジニウムとが相互作用が優先した安定構造が得られ、予測に反し、反応部位である二重結合部分のコンホメーションの固定化が不十分であり、選択性が低下することが予測された。 そこで、より有効な不斉反応を目的とし、不斉補助基として合成した2を不斉触媒として利用する不斉反応についても検討した。これらの反応では、カルボニル基を有する基質を用いると、2の窒素原子が基質のカルボニル炭素に求核付加して生じるエナミンまたはイミニウム中間体を経由し反応が進行すると考えられ、反応の遷移状態において、カチオン-π相互作用が関与し、選択性が発現すると予測される。不斉Diels-Alder反応、不斉Aldol反応などを検討した結果、4〜20%eeと、選択性が見られることが分かった。 また、前年度、円二色性スペクトルを用い、溶液中における分子内カチオン-π相互作用の存在を検討したが、本年度は更に詳細な検討を行い、その一般性を明らかにすることができた。 前年度に引き続き、カチオン-π相互作用を利用するジヒドロピリジン類の立体選択的合成を鍵反応とする(+)-meroquinene(4)の合成についても検討を行い、今後発表予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)