イトマキヒトデ卵減数分裂再開時における細胞内pH上昇の制御機構とその意義
Project/Area Number |
03J06785
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
細胞生物学
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
原田 香織 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | metaphase arrest / meiosis / NHE / intracellular pH / cell cycle / signal transduction / starfish / methaphase arrest / Na^+ / H^+ exchanger / MAP kinase / H^+ antiporter |
Research Abstract |
本研究ではこれまでに、1、ヒトデ卵母細胞は卵巣内において第一減数分裂中期で停止すること、2、この停止はNa^+/H^+ exchanger(NHE)の働きによる細胞内pH(pHi)上昇によって解除されること、を明らかにしてきた。 そこで本研究では、ヒトデ卵における第一減数分裂中期での停止機構及びその解除に関わるpHi上昇の制御機構を明らかにすることを目的とした。クローニングしたイトマキヒトデNHE(sfNHE)遺伝子配列をもとに作製した抗sfNHE抗体を用いてウエスタンブロッティングを行なった結果、卵母細胞内で内在性のsfNHEが検出された。次に、放卵時のpHi上昇機構を明らかにすることを試みた。放卵時、卵母細胞内ではMAPKが活性化している。またNHEはリン酸化されて活性化されるとの報告がある。そこで、MAPKによるsfNHEのリン酸化及び活性化を検討した。その結果、MosのインジェクションによりpHiは上昇し、さらに放卵時に卵母細胞をMAPK阻害剤で処理すると、pHi上昇は抑制された。また、放射性ATPを用いた実験により、放卵時の無細胞系ではsfNHEがリン酸化されること、そのリン酸化はMAPK阻害剤処理によって減少することが明らかになった。これらの結果から、放卵時のsfNHE活性化にはMAPKが関与することが強く示唆された。 さらに、卵巣内で中期停止した卵母細胞のpHiが低く保たれる理由としては、二酸化炭素の影響によって卵巣内pHが低く保たれるために、pHiが低く保たれる可能性が示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)