銀河中心における超巨大ブラックホールの進化の観測的研究
Project/Area Number |
03J07116
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
天文学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長尾 透 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 活動銀河核 / 電離ガス / ブラックホール / 光赤外観測 / 光電離モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、銀河中心におけるブラックホール周辺部の理解を深め、その形成と進化の過程を知る事で中心核ブラックホールの成長も含め銀河と銀河中心核の形成過程を理解する事にある。 今年度は文部科学省ハワイ観測所のすばる望遠鏡にて得られた近傍活動中心核に対する可視偏光分光スペクトルの解析を進め、中心核周辺部でのガスの分布が階層構造を成している様子をこれまでにない新しいアプローチにより明らかにする事ができた。これは前年度の光電離モデル計算に基づく理論的な研究の成果と完全に合致するものであり、当該領域に大きく貢献する事ができた。また、このブラックホール周辺部のガスがどのようにブラックホールに降着していくかを観測的に追及するため、アメリカ合衆国ハワイ州にあるNASA赤外線望遠鏡を用いた系統的な中間赤外線分光観測を実行し、星形成活動性とブラックホール活動性の関係についての情報を取得した。 ブラックホール及びその母銀河の進化の直接的な情報を得るため、広視野深宇宙撮像分光観測を遂行し、特に可視分光スペクトルのデータ解析を行なった。このスペクトル解析により、赤方偏移が5から6を越す最遠方天体を複数発見し、またそれらの特徴や宇宙全体における星形成の歴史との関係での発見の意義を定量的に解析・報告した。このデータからはまだブラックホールを含む活動銀河中心核の検出には至っていないが、本研究を踏まえてブラックホールの成長を観測的に研究するために最適化された大規模広視野多色撮像サーベイの立案を行い、関連する研究者との議論を深めて具体化への検討を進める事ができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)