Project/Area Number |
03J07142
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
金属物性
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川村 博昭 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | クラスター / シリコン / 籠構造 / チタン / Cr |
Research Abstract |
平成15年度においては、本研究は予定通りシリコンナノワイヤーの基礎となるメタルドープシリコンクラスターの物性解析を第一原理計算により行った。ドープした遷移金属はTi,Hf,Zr,Cr,Feであり、そのうちTiとCrについては実験結果が報告されているので詳細な比較が可能となった。クラスターの物性で最も重要なものの1つは安定性である。本研究ではそれぞれのメタルドープシリコンクラスターが最も安定なときのサイズとそのときの構造をまず明らかにした。すなわち,Crをドープした場合はCr@Si_<12>およびCr@Si_<15>が極めて安定であることがわかった。これはCr@Si_<12>が6角柱の対称性に優れた構造を持つこと、またCr@Si_<15>がCrを囲むのに適切なサイズであることにそれぞれ起因する。一方でTiをドープしたときに安定なサイズはCrの場合よりも大きく、Ti@Si_<13>およびTi@Si_<16>が極めて安定である。これはTiのイオン半径がCrのそれよりも大きく、それだけTiを囲むのに多くのSiを必要とすることを意味する。またSiの数が少ないときはメタルドープシリコンクラスターは籠構造はとらずバスケット型の構造をとることがわかった。本研究ではTi@Si_nはO=12まではバスケット構造であることを示したが、これは実験結果に極めてよく一致する結果である。実験おいては籠構造をとっているかどうかを判断するために水との反応性を利用する。もしTiがSiに完全に囲まれていたら水はTiに近づけず、吸着できないが、この実験においてもn=12までが水との反応性が高いことが示されている。そのほかの遷移金属をドープした場合にも同様の議論を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)