Project/Area Number |
03J07161
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
金属生産工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
葛原 俊介 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | PCDDs / PCDFs / de novo / dioxin / carbon oxidation / formation mechanism / metallic chloride / soot |
Research Abstract |
本研究では、CuCl_2添加グラファイト試料に尿素をさらに添加してde novo合成実験を行い、炭素酸化速度、有機塩素(AOX)およびダイオキシン類(PCDD/Fs)生成反応へ及ぼす影響について検討を行った。以下に得られた知見を示す。 (1)尿素添加によって、昇温時におけるAOX排出量は72%抑制されるが、昇温後は37%に留まる。また、ガス側および固体側のPCDD/Fs量は、それぞれ89、59%減少する。 (2)尿素添加試料における固体試料中の窒素は、昇温時に87%が揮散消失する。その後も、時間と共に除々に減少していくが、CuCl_2添加試料におけるN濃度を下回ることはない。TPD測定を通じて、尿素はシアヌル酸などの熱的に安定な窒素化合物へ変化し、固体試料中に存在するためと考えられる。一方、Cl濃度はCuCl_2のみの添加試料と同様な挙動を示す。 (3)尿素添加によって実験時間中の炭素酸化総量は大きく変化しない。したがって、共存する銅成分の炭素酸化反応に対する触媒能は大きく変化せず、PCDD/Fs生成のための炭素骨格の生成量も顕著に変化しないものと推察した。 (4)尿素添加試料の排出ガスにおいて、2,2,2-トリクロロアセトアミド、4-クロロベンゾニトリル、4-クロロ-2-メチルベンゼンアミン、2,6-ジクロロベンゾニトリルといった含窒素有機塩素化合物を検出した。これは、尿素分解反応によって-NH_2および-CN基で置換された化合物が生成されるためであることを指摘した。また、ペンタクロロピリジンも検出され、炭素表面上に形成されたC-CN結合の-CN基同士の縮合反応が影響すると考察した。
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