ペルオキソメタル種の反応性の向上とエナンチオ選択的不斉酸化反応の開発
Project/Area Number |
03J07939
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
有機化学
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
齊藤 文内 九州大学, 大学院・理学研究院, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 不斉合成 / cis-β構造 / ヒドロホスホニル化 / アルミニウム / サラレン配位子 / α-アミノホスホン酸 / 不斉触媒 / 不斉ヒドロホスホニル化 / α-ヒドロキシホスホン酸エステル / 不斉付加反応 / サレン-亜鉛錯体 / 亜鉛アセチリド / ケトン / 末端アセチレン |
Research Abstract |
筆者らは新たに合成した光学活性なサラレン-アルミニウム錯体が様々なアルデヒドの不斉ヒドロホスホニル化反応の優れた触媒として働くことを既に見出しており、得られた結果を本年度に裏面に記載した論文に報告することができた。本反応で得られる生成物は、α-ヒドロキシホスホン酸エステルである。そのアミノ誘導体であるα-アミノホスホン酸エステル類もその生理活性に興味がもたれている。後者の最も直接的な合成法はイミンへの亜リン酸エステルの不斉付加反応と考えられる。特に分子量が小さい亜リン酸ジメチルを用いるエナンチオ選択的付加は原子効率が高く有用な反応であるが、従来法では基質の適用範囲に改善の余地があった。アルデヒドの時に有効であったサラレン-アルミニウム錯体はX線構造解析の結果から広い反応場を有していることがわかっており、イミンにおいても優れた不斉触媒として働くことが期待された。そこで同錯体を用いて亜リン酸ジメチルの様々なアルジミンへの不斉付加反応の研究に着手した。 まずアルジミンの窒素原子上の保護基について検討を行った。その結果、芳香族及び枝分かれのある脂肪族のアルジミンに対しては、4-メトキシ-3-メチルフェニル基が、枝分かれのない脂肪族のアルジミンに対してはジフェニルメチル基が保護基として有効に働くことを見出した。これらを用いて、目的とするα-アミノホスホン酸エステルを収率よく高エナンチオ選択的(最高95%ee)に得ることができた。これらの結果は亜リン酸ジメチルを用いて芳香族及び脂肪族の両アルジミンに対してともに高い選択性を得た最初の例である。これらの結果は纏めて投稿中である。 またサラレン-チタン錯体を用いる高エナンチオ選択的不斉エポキシ化反応及び光学活性な銅触媒を用いる不斉共役付加反応についても共同研究を行った。これらの結果は裏面に記載した論文として報告した。
|
Report
(3 results)
Research Products
(10 results)