ミトコンドリア内膜タンパク質の小胞体標的化回避およびトポロジー形成の分子機構
Project/Area Number |
03J07976
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
構造生物化学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮崎 恵美 九州大学, 大学院・医学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ミトコンドリア / 小胞体 / 輸送 / 標的化シグナル / 膜タンパク質 / import / targeting / signal sequence / SRP / tergeting |
Research Abstract |
非常に疎水性の高いミトコンドリア膜タンパク質が、小胞体のシグナル認識粒子(SRP)による翻訳と同時に起こる小胞体標的化を回避する過程と、その過程に必要なシグナルを解析する。 前年度までに以下のことを明らかにしている。 高疎水性ミトコンドリアタンパク質であるABC-meは、N末にある135アミノ酸(N135)がミトコンドリア局在化シグナルとして機能している。通常の可溶性タンパク質のミトコンドリアシグナルではN135を代用できない。このN135を本来小胞体に標的化するタンパク質に繋ぐと、その分子はミトコンドリア内部に効率よく輸送される。 このような結果から、N135は膜タンパク質をミトコンドリアへ輸送するための付加的な特徴を持つことが考えられた。今年度はN135をさらに詳細に解析し以下の結果を得た。 1.N135をN末から20アミノ酸ずつ系統的に欠失させたどの分子も、80%以上がミトコンドリア内部へ輸送された。 2.N135のかわりに可溶性タンパク質のミトコンドリアシグナルpOTC(ornitine transcarbamylase)をABC-meの膜貫通領域につなぎ、その間にスペーサー配列を導入していったところ、スペーサー配列の長さに依存してミトコンドリアへの輸送効率が上った。 3.2でスペーサーとpOTCの長さの合計を190aaまでにすると、完全にミトコンドリアに輸送されるようになった。 【結論】 N135はその配列自体に、膜タンパク質をミトコンドリアへ輸送するモチーフがあるのではなく、N末端にミトコンドリア局在化シグナルがあり、そこから疎水性領域までの距離があるということが高疎水性膜タンパク質の小胞体回避およびミトコンドリア標的化に重要であると示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)