イスラム社会における女性の身体活動の特質に関する国際比較研究
Project/Area Number |
03J08140
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
体育学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
齊藤 一彦 広島大学, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | イスラム社会 / アラブ諸国 / 女性スポーツ / 身体活動 / 身体教育 / 国際協力 / スポーツ教育協力 / 比較体育 / スポーツ教育 |
Research Abstract |
今年度に実施した研究業績、及び、研究によって得られた知見は以下のとおりである。 1.アラブ諸国のうち、シリアとヨルダンを取り上げ、両国における身体教育の社会的・教育的位置づけを検討し、その特質性を導出しようとした。シリアとヨルダンを特に彫りさげた理由は、両国の地理的、経済的状況は類似しているが、旧宗主国、政治・宗教色などが異なり、これらの国々を検討することで、アラブ諸国の身体教育の普遍性や特殊性を導出することに繋がると考えたためである。調査の結果、両国の政治的背景の相違による身体教育システムの異同がみられた。両国とも身体教育システムの中で「アラブ社会の一員」としての人間形成が強く意識されており、「社会的統制としての機能」が身体教育に期待されていることが見受けられ、その傾向はシリアの方に強くみられる。またヨルダンではアラブ人としての人間育成に加え「イスラム人」としての人間育成も重視されている傾向がみられる。ヨルダンにおいては「社会的統制の機能」に加え、「教養の機能」への期待も身体教育システムの中に見出すことができた。これらの研究結果については中国四国教育学会第56回大会において発表を行った。 2.これまでに収集したイスラム圏の身体教育の事情を整理しつつ、イスラムの女性スポーツ教育関係の資料収集を行い、それらの情報の翻訳及び分析を実施した。調査対象国は、エジプト、シリア、テュニジア、モロッコ、ヨルダンとした。これらの国々の経済的事情はそれほどの大きな格差がある状態ではないが、女性のスポーツの社会的位置付けは各国の社会的・文化的背景の相違に基づく形で異なっていた。これらの調査結果については、さらに分析を深めた上で、平成17年度に学会発表・論文投稿を行おうと目下検討中の段階である。尚、本年度に計画していたアラブ諸国での現地調査活動については、治安の問題上、実施することができなかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)