Project/Area Number |
03J08597
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
自然地理学
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
落合 伸也 金沢大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | バイカル湖 / 湖沼堆積物 / 物理特性 / 堆積プロセス / シミュレーション / 水理実験 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では、湖沼-流域系を環境変動の「記録装置」としてとらえ、湖沼堆積物の物理特性変動(粒径・堆積速度など)に記録された氷期-間氷期スケールの水文環境変動(降水量など)を明らかにすることを目的として、以下の研究を行った。 1湖流・堆積シミュレーション バイカル湖を対象とした、ナビエ・ストークス式に基づく湖流循環、河川から流入した土砂が堆積するまでの数値シミュレーションを行った。その結果、湖上風が湖流の強弱に大きな寄与を持つことが分かった。さらに、湖流は風の影響が遮断される湖面が結氷した状態では、非結氷時の百から千分の一程度になり、非常に弱くなることが示された。堆積物の粒径・堆積速度は、流域から流入する土砂の粒径・土砂流入速度・湖流の流速(湖上風の強弱・結氷の有無)・湖の水深変化を反映する可能性が示唆された。 2堆積物コアの高解像度物理特性測定・年代推定手法の開発 バイカル湖で採取されたBDP98コアについて、過去78万年間に焦点を当て、精密な物理特性(鉱物粒径)の測定を行った。同時に、これらの物理特性変動を日射量の永年変動に同調させる手法を用いコアの年代を推定した。この作業を最適化計算(遺伝的アルゴリズム)によって自動化・客観化する手法を新たに開発した。BDP98コアの年代をこの手法により精密に推定し、堆積速度変化を計算した結果、25、35、70万年前に大きな環境の変化が起こっていたことが示された。これらの変化は、バイカル湖流域における地殻変動や汎世界的な気候変動に対応している可能性が考えられる。 3水理実験 河川水理量(流量)と流出土砂量・粒径の関係定式化のため、実験水路を用いた土砂運搬実験を行った。長さ6m、幅15cmの可変勾配型のアクリル製実験水路の製作を行った。さらに土砂運搬量の計測のため、近年安価に入手可能なデジタルカメラをセンサーに用いた非接触濃度測定法の開発を行った。
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