骨関節系細胞に発現するγ-アミノ酪酸シグナリング機構解明に関する先端的研究
Project/Area Number |
03J08634
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
薬理学一般
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤森 さゆ美 金沢大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 骨芽細胞 / GABAレセプター / GABAトランスポーター / 軟骨細胞 / 破骨細胞 / タウリン / グルコース / 糖尿病 / baclofen / Ca^<2+>蓄積 / [^3H]GABA取り込み |
Research Abstract |
骨芽細胞におけるGABA_BR1サブユニットの発現意義を追究するために、MC3T3-E1細胞を用いてGABA_BR1サブユニット安定発現細胞株を樹立し、骨芽細胞分化及び成熟化への影響を検討した。その結果、GABA_BR1安定発現細胞では、培養日数の経過とともに、対照群に比べてALP活性およびCa蓄積量の有意な低下が認められた。また、各種骨形成マーカー(type I collagen、osteopontin、osteocalcin)や転写因子(osterix、ATF4)のmRNA発現も著しく抑制された。一方でRunx2については、GABA_BR1安定発現細胞株および対照群の細胞間でmRNA発現に顕著な差が認められなかった。また、各細胞群の増殖能に著変は認められなかった。これらの結果より、培養骨芽細胞におけるGABA_BR1サブユニットは、骨芽細胞で機能する特定の転写因子を介して骨形成を抑制する可能性が示された。骨組織に存在する破骨細胞や軟骨細胞についても、GABAシグナル伝達機構発現の可能性を検討した結果、破骨細胞において代謝型GABA_B受容体および受容体GABAトランスポーターmGAT2(rat BGT-1)の発現が確認され、また、軟骨細胞ではGABA_B受容体、mGAT2の発現とともにGABA合成酵素GAD67アイソフォームの発現が確認された。軟骨細胞では、GABA_B受容体アゴニストbaclofenの持続添加により、酸性ムコ多糖産生が著しく抑制された。これらのことから、骨芽細胞のみならず、破骨細胞や軟骨細胞においてもGABAシグナル伝達分子が存在し、骨組織においてGABAを介するシグナル伝達が、各細胞の分化あるいは細胞機能調節に特定の役割を担う可能性が示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)