口腔内器官と外生殖器をモデルとした、異なる器官形成を基盤とする器官形成過程の解析
Project/Area Number |
03J08677
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
外科系歯学
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
尾木 秀直 熊本大学, 大学院・医学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | Msx1 / Msx2 / Smad1 / 体壁欠損 / ダブルミュータントマウス / 外生殖器 / 排泄腔外反 / 体腔形成 / 生殖結節 / 先端尿道上皮 / 骨形成タンパク質 / noggin / アポトーシス / 伸長 / 器官形成 / 先天性奇形 |
Research Abstract |
Msx遺伝子群はホメオボックスをもつ転写因子をコードしており、ヒトとマウスではMsx1、Msx2、Msx3の三種類が存在し、それぞれ異なった役割やお互いに相補的な機能を果たしている事が知られている。Msx3は神経特異的に発現する事が知られているが、Msx1、Msx2遺伝子は顔面や歯の原基をはじめ、様々な器官形成過程において領域・時期特異的に発現しており、細胞の増殖や分化を制御している事が知られている。今回の研究によりマウス胎仔の予定腹側体壁領域と外生殖器原基でMsx1とMsx2は時期・領域特異的に重複して発現していることが明らかとなった。さらに腹側体壁から外生殖器原基にかけてのMsx遺伝子の機能阻害したときの影響を見るため、遺伝子欠損マウス胎仔での表現型を解析した。Msx1-/-又はMsx2-/-単独遺伝子変異マウスでは異常はみられなかったが、Msx1/Msx2二重遺伝子変異マウスでは胎仔腹側体壁の形成阻害が起こると共に、腹側体壁の筋と結合組織配列異常が観察された。さらに外生殖器の形成異常も示しており、ヒトの尿道上裂を伴う膀胱外反の先天性異常の症例に類似する表現型を示すことが明らかとなった。またMsx遺伝子はSmad遺伝子群を介してBmpシグナルの制御を受ける事が知られているので、Smad1遺伝子の腹壁形成時における機能を解析するため、Smad1遺伝子欠損マウスの解析を進めている。今回の研究によりMsx遺伝子群は胎仔初期の腹側体壁から外生殖器形成過程の双方において重要な働きを行っていることが明らかとなった。今後は、これまで明らかとなっている顔面や歯の形成時において機能する遺伝子カスケードと、今回見いだした腹壁-外生殖器形成においての遺伝子プログラムの類似性についての比較解析が興味を持たれる。今回の研究は、医学的にも腹壁および外生殖器の先天性異常の原因を考える上で、重要な知見をもたらしたものと考えられる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(8 results)
-
-
-
-
-
-
-
[Publications] Suzuki, K., Bachiller, D., Chen, Y.P, Kamikawa, M., Ogi, H., Haraguchi, R., Ogino, Y., Mishina, Y., Ahn, K., Crenshaw, III E.B., Yamada.G.: "Regulation of outgrowth and apoptosis for the terminal appendage, external genitalia, development by concerted functions of Bmp signaling."Development. 131. 6209-6220 (2003)
-