Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
MAR-FISHとRNA-SIPを嫌気消化汚泥へ適用し、糖、プロピオン酸、酢酸を資化する微生物群をそれぞれ検出、同定した。優占的なグルコース分解菌はActinobacteria門に属する微生物であり、プロピオン酸分解にはSmithella sp.LR、Syntrophobacter、Smithella sp.SRが関与した。酢酸は酢酸資化性メタン生成古細菌であるMethanosaetaおよびSynergistes group 4が利用した。このように嫌気性消化汚泥内にはプロピオン酸分解菌は3種、酢酸分解菌は2種が少なくとも存在することが確認された。続いて酢酸、プロピオン酸分解に着目し、基質濃度がその分解に関与する微生物の群集構造や活性にどのように影響するかについて、基質濃度0.5〜15mMの範囲で定量的に評価を行った。その結果、基質濃度により活性を示す微生物構成が変化した。プロピオン酸に関しては2.5〜5mMで最も構成種が多様であり、低濃度側ではSmithella sp.LRが優占した。酢酸の利用に関しては、低酢酸濃度ではMethanosaetaが優位的であったが、濃度が高くなるとSynergistes group 4が優位となった。Synergistes group 4はMethanosaetaと基質を競合することによりメタン生成効率に影響を与える可能性が示唆された。嫌気性消化汚泥にはプロピオン酸分解および酢酸分解に関与する微生物が複数存在した。各微生物の基質親和性はそれぞれ異なり、その結果、基質濃度の違いにより活躍する微生物種の菌体数および構成が変化したと考えられた。嫌気性消化汚泥内に基質親和性の異なる微生物が共存することにより、基質濃度の変化に対応でき、このことが処理の安定性に繋がるのではないかと考えられた。
All 2005
All Journal Article (2 results)
Applied and Environmental Microbiology 71・5
Pages: 3987-3994
Applied and Environmental Microbiology 71・7
Pages: 2520-2529