低リン条件下で強く発現が誘導される新規遺伝子の機能解明
Project/Area Number |
03J09643
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物栄養学・土壌学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
和崎 淳 北海道大学, 大学院・農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | イネ / OsPI1 / リン / リン欠乏 / マイクロアレイ / riboregulator / RNAi / in situ hybridization |
Research Abstract |
低リン条件下で育つイネで強く発現が誘導される新規遺伝子OsPI1の低リン条件における生理的機能を明らかにする目的で研究を実施し、以下の成果を得た。 (1)RNAiによるOsPI1遺伝子破壊のためのベクターを構築し、イネに形質転換を行った。現在、形質転換系統のOsPI1の発現量を調査し、OsPI1の発現量がない系統の選抜を行っている。 (2)リン処理(+P区、-P区)を施して水耕栽培によってイネ(野性株)を生育させた。部位別に単離したRNAに対して定量的PCRによるmRNA発現量の解析を行い、OsPI1遺伝子が比較的新しい組織で発現量が多く、地上部よりは根部での発現が高いことを明らかにした。 (3)+P区、-P区を設けて水耕栽培したイネを根部・地上部に分けて採取し、それぞれの試料からRNAを単離した。合成したsense鎖およびantisense鎖のRNAをプローブとしてノーザン解析を実施し、sense鎖のプローブを用いた場合には特異的に結合するRNA分子は存在しないことを確認した。また、antisense鎖のプローブを用いた場合には-P区の植物から単離したRNAを用いた場合のみ、OsPI1の分子サイズと一致する位置に強いシグナルが検出された。以上より、相同性に基づくRNA-RNA分子間相互作用は起きていないものと推定された。 (4)水耕栽培によって栽培したイネの根部・地上部についてパラフィン包埋切片を作成した。この試料を用いてin situ hybridizationを実施した結果、OsPI1は維管束周辺および新しい組織での発現が高いことが示された。 (5)OsPI1がタンパク質をコードするかどうかを調査するため、in vitro translation実験を行った。その結果、OsPI1に由来するタンパク質は検出されなかったことから、少なくとも通常の形でのタンパク質はコードしないものと推定された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)