環境化学物質の胎仔期曝露が脳の発育に及ぼす毒性機序の解明
Project/Area Number |
03J10016
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
応用獣医学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
坂本 健太郎 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 環境化学物質 / アロマターゼ / メチル化シトシン / ビスフェノールA / アルキルフェノール |
Research Abstract |
近年、ビスフェノールAやアルキルフェノールなどの内分泌撹乱物質による生体への影響が大きな問題となっている。従来想定されてきた毒物とは異なり、この内分泌撹乱物質による毒性の特徴として、高濃度における毒性作用とは別に環境中に存在するレベルの低用量における作用を有すると考えられている点である。微量のビスフェノールAを妊娠動物への投与した場合、次世代の動物で体重増加、性成熟促進などが報告されているが、そのメカニズムは未だに解明されていない。これらの次世代への内分泌撹乱は胎仔期に視床下部、下垂体に作用し、ホルモンの分泌パターンを撹乱している事が可能性として考えられるが、脳に対する内分泌撹乱物質の影響という観点からの報告はほとんどない。 そこで本研究では、脳の性決定および環境化学物質による撹乱現象に着目し、分子レベルでの解明を目的として、以下の研究を行った。 サンプルの作成 環境化学物質の毒性影響は、投与量が多すぎても、少なすぎても正しい評価が行えないことが知られている。投与量、及び投与方法を検討するため、海外国際専門誌を中心に文献調査をおこなった。これにより、投与方法として経皮投与を行うことを決定した。新生仔期のラットは体重が2 3g程度であるため、投与の習熟を必要としたため、これの訓練を行った。 アロマターゼ遺伝子転写メカニズムの解析 アロマターゼ遺伝子転写メカニズムの解析に当たっては、脳アロマターゼ遺伝子のプロモーター領域のメチル化シトシンを検出する必要があった。このメチル化シトシンを検出するための実験条件を検討した。具体的にはラット脳より抽出したDNAサンプルのメチル化シトシンをチミンに変化させる化学反応の後の脱塩をする条件と、その処理を施したDNAサンプルのPCR反応条件の検討を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)
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[Publications] Kentaro Q Sakamoto, Kiyotaka Nakai, Takahiro Aoto, Aiko Yokoyama, Ryoko Ushikoshi, Hitomi Hirose, Mayumi Ishizuka, Akio Kazusaka, Shoichi Fujita: "Cytochrome P450 induction and gonadal status alteration in common carp (Cyprinus carpio) associated with the discarge of dioxin contaminated effluent to the Hikiji River, Kanagawa Prefecture, Japan"Chemosphere. 51. 491-500 (2003)