Project/Area Number |
03J10063
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森下 徹也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 分子動力学 / 液体金属 / アモルファス / シリコン / 第一原理計算 / 高圧 / 構造変化 / 相転移 |
Research Abstract |
本研究では、電子状態を考慮した分子動力学計算(第一原理MD)により、環境変化に伴う液体やアモルファス相などの非秩序相の巨視的変化を、原子レベルから解明することを目的とする。本年は、シリコンの液体状態とアモルファス状態の加圧による構造変化を調べた。 液体シリコンの構造変化を、1100Kと1500Kの2つの温度条件下で調べた。1100Kでは液体シリコンは過冷却状態であり、結晶の局所構造である四面体構造がかなり残存している。加圧を行うと、数GPaまでは大きく構造変化することがわかった。これは液体の動的構造にも反映されており、12GPaほどまでは加圧により拡散係数が上昇した。四面体構造の崩壊により各原子が動きやすくなったためと考えられる。一方1500Kでは、加圧による構造変化が1100Kのときほどではなかった。高温のため、すでに多くの四面体構造が崩壊していたためと思われる。そのため、拡散係数に対しては主にパッキングの効果が寄与し、加圧により拡散係数は減少した。 アモルファスシリコンの構造変化も同様に調べた。常圧で液体を急冷して得たアモルファス相(低密度相)を室温で加圧した。11GPaまでは変化は見られなかったが、12GPaで大きな密度変化が観測された。十分平衡化した後得られたアモルファス相(高密度相)の局所構造を調べたところ、液体構造と非常に似ていることがわかった。本計算で得られた低密度相から高密度相へのアモルファス相同土の構造転移は、アモルファス氷で観測されている構造変化と酷似している。
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