オスマン帝国近代における国家機構の再編と社会の変容に関する歴史的研究
Project/Area Number |
03J10262
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
東洋史
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋葉 淳 東京大学, 東洋文化研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | オスマン帝国 / アラブ / イスラム法 / ウラマー / 近代史 |
Research Abstract |
2003年5月に立命館アジア太平洋大学にて開催された第19回日本中東学会年次大会に参加し、「オスマン朝イスラーム法廷文書研究の諸問題」と題して、オスマン朝イスラーム法廷文書を用いた研究のこれまでの動向を整理し、今後の展望を示した。6月には北海道中央アジア研究会に参加し、「オスマン帝国近代史研究の近年の展開-「オスマン化」をめぐる問題」という題目で報告を行ない、オスマン帝国近代史研究の最新の潮流を整理して紹介し、なかでも、近年末期オスマン帝国による、アラブ地域に対する統合政策に関心が高まっていることを指摘した。この点に関連して、アラブ地域のイスラーム法廷、とくにその裁判官職について、いかなる統合政策(「オスマン化」)政策が採られたのかという問題について、予備的考察を行なった。近代史研究の最新の動向に関しては、「近代帝国としてのオスマン帝国-近年の研究動向から」と題する論文を執筆し、『歴史学研究』誌に投稿した(審査中)。 8月から10月にかけてトルコ(イスタンブル)に出張し、総理府オスマン文書館、イスタンブル・ムフティー局附属文書館などで、18世紀のシャリーア法廷関連及び帝国末期のアラブ地域統治関連の史料を重点的に調査・収集した。この間、ブルガリア(ソフィア)の国立図書館で19世紀のイスラーム法廷及び地方行政制度関係の資料の調査を行なった。帰国後、イスタンブルで収集した史料をもとに、19世紀後半以降オスマン帝国が、アラブ地域、とくにイエメン、リビア、ヨルダンなどの辺境地域に対して、いかなる法制を施行したのかという問題について、これらの地域に任命されたイスラーム法官に着目して研究を行なった。この研究の成果は、来年度2004年5月に第20回日本中東学会年次大会で報告する予定である。また、それを発展させたものを同年11月に北米中東学会大会にて報告するために申請した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)