Project/Area Number |
03J10367
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物理学一般
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清野 健 東京大学, 教育学研究所, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 非平衡相転移 / 心拍変動 / 臨界現象 / フラクタル / 強相関ゆらぎ / 長時間相関 / ランダムウォーク / 非ガウス過程 / 相転移 / 臨界ゆらぎ / カオス |
Research Abstract |
1.非ガウス型の確率過程の数理 生体信号や経済指標などのゆらぎは裾の厚い非ガウス型の確率分布を示し、粗視化スケールの拡大に伴って非常にゆっくりとガウス分布に近づくものがある。本研究では、そのような確率過程を特徴づけるため、発達乱流のモデルであるCastaingの分布関数に用いた解析法を提案した。さらに、非ガウス分布に従うランダムウォークを仮定することでゆらぎに含まれる高次相関を特徴付ける解析法も提案した。これらの方法を心拍変動の解析に応用することにより、健常人心拍変動にみられる確率分布の非ガウス性やスケール不変性といった新たな特徴を見出した。そのようなスケール不変性と強い相関をもったゆらぎは、連続相転移が起きる臨界点においてしばしば観測されていることから、非平衡系における臨界現象と健常人心拍変動の類似性に注目した研究を進めた。 2.心拍変動の動的相転移 健常人の心拍変動を示す長時間相関やマルチフラクタル性に基づいて、心拍変動と臨界現象の関連性が議論されてきた。また、平常の身体活動の範囲(睡眠時を含む)では、そのような性質はほとんど変化しないことが報告されている。しかし、健常人の心臓循環系の状態が臨界点近傍にあるということに機能的意味があり、適切な生体制御と臨界現象が関連しているならば、身体活動の状態によっては健常人であってもゆらぎのせ異質が変わることが期待される。この点を検証するため、健常人の心拍変動の性質と活動状態の関係について調べた。日常活動中、睡眠中、持久的運動中の3つの状態において測定された心拍変動時系列の解析を行い、長時間相関が睡眠中と持久的運動中には消失することを見出した。また、これまで調べてこなかった非ガウス性や局所分散の相関についても新たな解析法を導入し、その特徴を各条件で比較した。解析の結果、心拍ゆらぎ性質は活動状態依存して変化しており、強く相関したゆらぎは覚醒時の日常活動中にしか現れないことを見出した。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)