Project/Area Number |
03J10664
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
応用獣医学
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Research Institution | Yamaguchi University (2005) Kanazawa University (2004) The University of Tokyo (2003) |
Principal Investigator |
林田 直樹 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助手
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | プリオン / イヌ型プリオンタンパク質 / cDNAクローニング / プリオン病 / 構造変換 / プリオンタンパク質 / RT-PCR / 胚操作 / 胚移植 / トランスジェニックマウス / マウススクレイピー持続感染細胞 |
Research Abstract |
イヌがプリオン病感染に抵抗性を持つか否かを調べるため、マウススクレイピー感染神経細胞株におけるin vitroのイヌ型プリオンタンパク質(canis prion protein, CaPrP)発現系の樹立を目指して実験を行なった。ビーグル白血球よりCaPrP cDNAのクローニングを行なった結果、他の犬種にも共通して保存され、かつCaPrP配列に特徴的なGly104が存在すること、さらに犬種間で多型の認められる101番、107番、163番のアミノ酸はそれぞれGly, Asn, Gluであり、これらの位置においても、他の犬種にも共通して認められる残基が存在することが明らかとなった。 次にこのcDNAを用いて、発現ベクターであるレトロウイルスベクターpSFFにサブクローニングを行った。続いて、エレクトロポレーション法によりエコトロピック性のパッケージング細胞であるGP+E-86纖維芽細胞株にトランスフェクションを行ないその陽性クローンを選抜した後、このGP+E-86クローンとアンフォトロピックなパッケージング細胞であるPA317繊維芽細胞株との共培養法によりウイルスストックを得た。この後、このウイルスストック溶液を用いでマウス視床下部由来神経細胞株GT1-trkおよびそのマウススクレイピー感染細胞株であるScGT1-trkに対して感染を試みたが、ウェスタンブロット法によるCaPrPの検出に成功することが出来なかった。また、GP+E-86クローンにおけるCaPrPの検出も成功しなかった。GP+E-86はNIH3T3株に由来するパッケージング細胞であり、これは、他の研究グループでプリオンタンパク質を発現させる際に用いられているpsi2と由来を同一にしているが、今回、パッケージング細胞としてpsi2を用いなかったことがCaPrPの発現に困難を極めた主な原因と考えられた。また、CaPrPも他の動物種のプリオンタンパク質と同様、その配列の相同性が高いため、「CaPrPに反応せず、マウスプリオンタンパク質に反応する」抗体の選出は難しく、そのエピトープ分析から唯一このような親和選択性を満たすと思われた抗体HuM-R01をマウスプリオンタンパク質の検出に使用したが、この抗体の力価は低く、ウェスタンブロットには利用できないと考えられた。一方、同じくマウススクレイピー感染細胞株であるScN2aも我々は所持しているため、このコントロール株N2aにおいて他の抗体を使用してウェスタンブロットの検討を行なったところ、微量でも多くの種類で検出に成功した。
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