Project/Area Number |
03J10985
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
天文学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中西 裕之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 銀河 / 電波 / 星間ガス / 天の川銀河 / おとめ座銀河団 / HI / CO / 渦巻銀河 / 力学 / 分子ガス |
Research Abstract |
天の川銀河のHI、COサーベイデータを用い、天の川銀河におけるHI、H_2ガスの3次元的分布を調べた。また国立天文台野辺山45mミリ波望遠鏡およびアメリカの大型電波干渉計VLAを用いてCOおよびHIガスの電波観測を行った。その結果、おとめ座銀河団の11銀河についてCO、HIのデータが得られた。こうして天の川銀河とおとめ座銀河団銀河についてHI、H_2、全ガス量(HI+H_2)の分布について比較を行った。 まず、天の川銀河について全ガス密度とHI密度を比較すると、全ガス密度が小さな範囲(0.4Hcm^<-3>)では、すべてのガスはHI相にいることがわかった。一方、全ガス密度が0.4Hcm^<-3>を超えると、HIガス密度は一定となりH_2ガス密度が線形に増加していくことがわかった。我々はこれを飽和HI密度と呼ぶことにした。また銀河を真上から見て柱密度で調べた場合でも、同様の傾向があることが分かった。 おとめ座銀河団銀河について全ガス密度とHI密度の関係について同様に調べたところ、飽和HI密度が存在することがわかり、飽和HI密度は渦巻き銀河の星間ガスに共通の傾向であることが分かった。また、おとめ座銀河団について、全ガス量に対する分子ガスの割合を調べてみると、フィールドにある銀河よりもはるかに分子ガスの割合が高い銀河が存在することがわかった。銀河団環境効果によって、ごく最近に銀河中心領域でHIガスが剥ぎ取られたのではないかと、解釈している。 これらの成果に加え、天の川銀河の渦巻き腕構造に関する研究、おとめ座銀河団銀河のガス分布に関する研究においても興味深い成果が得られた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)