半導体量子ドットを用いたフォトリフラクティブ素子の研究
Project/Area Number |
03J11100
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
応用光学・量子光工学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野村 政宏 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 窒化物半導体 / 全光デバイス / InGaN / 光誘起吸収効果 / 空間光変調器 / 青色 / フォトリフラクティブ素子 / MOCVD法 / InGaN多重量子井戸構造 |
Research Abstract |
本研究は窒化物半導体量子井戸および量子ドット構造におけるフォトリフラクティブ(PR)効果を発現し、特性評価を行うことを目的とした。PR効果の発現の第一段階として材料中に大きな呼吸変化を光誘起する必要がある。我々は、窒化物半導体へテロ構造(InGaN/GaN)中に存在する1MV/cm程度の非常に強いピエゾ電場をフォトキャリアによって遮蔽し、電解強度を変化させることで吸収端近傍に現れる大きな吸収変化を連続光源を制御光として用いて観測した。内部電界が強いため、以前は高エネルギーパルスによってのみ光誘起吸収効果が観測可能であると考えられていたが、本研究によって低強度の連続光源を用いても遜色ない大きな光誘起吸収変化を得られることを実証したことは、応用を考えた場合に大きな意味がある。 今年度は、青色波長域で動作する二次元全光デバイスとしてのInGaN/GaN素子のポテンシャルを評価した。有機金属気相堆積法によって作製したInGaN/GaN(60nm/60nm)10周期構造を用いて測定を行った。その結果、波長398nmにおいて30%を超える大きな透過光強度変調度を得ることができた。遮断周波数は30kHzでありフレームレートとしては高い値を示した。しかし、空間分解能は〜100μmと乏かったため改善するためにヘリウムイオン照射を行った。その結果、変調度は約5%低下したが遮断周波数は130kHzに4倍向上し空間分解能も4倍以上改善されたため、素子の高機能化に成功したといえる。しかし、10μm程度の分解能が要求される二次元光デバイスやPR素子の実現には空間分解能をさらに改善する必要がある。 上記のようにデバイスとしての基本動作特性を評価し、InGaN/GaN素子が二次元全光デバイスとして変調度、変調速度に関しては高いポテンシャルがあることを示し、空間分解能に改善の必要性があることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)