Project/Area Number |
03J11171
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
医薬分子機能学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高草 英生 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 蛍光共鳴エネルギー移動 / チロシンホスファターゼ / 重なり積分 / レシオイメージング / 蛍光プローブ |
Research Abstract |
私はこれまでにチロシンホスファターゼ(PTP)蛍光プローブとして、クマリン(ドナー)とリン酸基を導入したフルオレセイン(アクセプター)をシクロトキサン(リンカー)の両端に導入した化合物(以後1と呼ぶ)の開発に成功している。当該年度において私は、1の生物応用研究を行った。まず、1を生細胞に導入しレシオイメージングを行った結果、経時的にレシオ(アクセプター蛍光/ドナー蛍光)の増大が観測された。このレシオ増大は、PTP阻害剤であるSodium Orthovanadateの添加によって抑制されたことから、PTP活性によるものであることが明らかとなった。また、レドックスを変化させた系でのイメージングを行ったところ、過酸化水素の添加でレシオの増大が抑制され、この抑制は還元剤の添加で解除された。この結果は、レドックスによって活性が変化するというPTPの性質と一致する。 次に、1を用いたイメージングで正常細胞の接触阻止とPTP活性の関連について解析することを試みた。接触阻止を起こすマウス筋芽細胞C2Cl2を用いて細胞密度とPTP活性との関係を調べたところ、周囲がすべて細胞で埋まっているDenseの状態において、PTP活性の増大が観測された(Figure 4)。ウシ大動脈血管内皮細胞BAECにおいても同様の結果が得られた。一方、接触阻止能を欠損しているヒト子宮ガン細胞HeLaでは、細胞密度によるPTP活性の変化は見られなかった。よって、生きた細胞からPTP活性を直接検出することで、接触阻止が起こる際にPTP活性が増大することを示した。Lipoxygenase阻害剤NDGAもしくはPLA_2阻害剤BPBを添加すると、Sparseの状態においてもPTP活性の増大が見られ、細胞増殖速度が著しく低下した。この結果は、アラキドン酸代謝経路より産生されるROSがPTP活性の調節因子となっていることを示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)