MLLキメラ遺伝子による11q23転座型白血病の発症及び進展メカニズムの解析
Project/Area Number |
03J11272
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
小児科学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小埜 良一 東京大学, 医学部附属病院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 乳児白血病 / MLL遺伝子 / 11q23転座 / 二段階発癌 |
Research Abstract |
全急性白血病の5%程度を占め、特に乳児白血病や二次性白血病に高率に認められる染色体11q23転座は、11q23に座位するMLL遺伝子と様々な転座相手遺伝子によって形成されるMLL融合遺伝子を生じて白血病の発症に至ると考えられているが、その白血病の発症機構には未解明な点が多い。 最近、私はMLLの新規転座相手遺伝子SEPT6/SEPTIN6とLCXを単離、同定し、その性状の一端を解析して報告した(One et al., Cancer Res.,62:333-337,2002; One et al.,62:4075-4080,2002)。これまで同定されたMLLの融合相手遺伝子自体の機能は十分解析されていないものが少なくなく、MLL融合遺伝子による白血病の発症機構の解明が進まない要因の一つとなっていることから、SEPT6、LCXの機能解析を進めるために、これらの遺伝子欠損マウスの製作を試み、SEPT6については成功し、表現型の解析を進めている。 一方、レトロウイルスを用いてMLL-SEPT6融合遺伝子をマウスの造血前駆細胞に導入する系で、MLL融合遺伝子による白血病発症の分子機構の解析を行った。その結果、MLL-SEPT6融合遺伝子は、SEPT6断片内の二つの主要ドメイン構造を介したMLL融合蛋白の二量体化を生じることにより、in vitroで造血前駆細胞の分化の阻害と不死化、in vivoで致死的骨髄増殖性疾患の発症を惹起し、更にFLT3遺伝子の変異体を導入することでin vitroでの形質転換とin vivoで急性白血病の発症を見出し、MLL融合蛋白による二段階発癌モデルを証明して報告した(One et al., J.Clin.invest., in press)。
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Report
(1 results)
Research Products
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