Project/Area Number |
03J11321
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
農業機械学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒木 信一郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 有効ガス拡散係数 / 空気間隙 / MRI / キュウリ果実 / Ne / 細胞間隙 / X線マイクロCT / 3次元画像再構築 |
Research Abstract |
農産物組織内に存在する細胞間隙、特に気体で満たされた間隙である空気間隙は、組織内外へのガス輸送の通路となり、ガス交換に深く関与していることが予想される。しかしながら、これまでに空気間隙のガス拡散への関与を明確に示した例は見当たらない。そこで本研究では、不活性ガスであるNeを利用することによって同一個体の連続的な計測を可能とする非破壊的かつ非侵襲的な有効ガス拡散係数測定法(Ne influx method)を考案し、農産物内組織構造とガス輸送特性との関係について検討すると共に、MRIを用いた農産物内部の代謝活性とその経時変化に関する研究を行った。測定対象はキュウリ果実とした。 ここで考案された有効ガス拡散係数の測定法とは、密閉容器内に農産物と共に所定量のNeガスを封入した後、経時的に容器内Ne濃度の実測を行い、その濃度変化を与える農産物組織の有効ガス拡散係数を反応拡散方程式に基づき数値的に決定する方法である。 計測を行った結果、キュウリ果実の有効ガス拡散係数は、収穫後の時間経過に従い低下することが明らかとなった。X線マイクロCTを用いた空気間隙の計測において、収穫後の時間経過に伴い組織内の空気間隙の細分化が信仰することが明らかとなっていることから、この結果は、空気間隙の細分化に起因するガス拡散抵抗の増大であると考えられた。これにより、農産物内部の組織構造そのものがガス輸送特性に関与することが明らかとなった。また、MRIによる計測からは、果実内部の組織毎に代謝活性が異なることが示された。子室部は最も代謝活性が高く、9日間の貯蔵期間中、常に高い活性を維持した。一方、果肉部の代謝活性は時間経過と共に低下する傾向があった。また胎座部は、代謝活性が極めて小さく、ほとんど生理活動を行っていないことが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)