下廃水処理プロセスにおけるバクテリオファージに関する基礎研究およびその応用
Project/Area Number |
03J11439
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
土木環境システム
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
李 相賢 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 微生物学的特定細菌検出 / 蛍光染色ウィルス標識法(FLVP法) / 蛍光染色 / バクテリオファージ / ファージの宿主特異性 / Microlunatus phosphovorus / 生物学的リン除去 / 活性汚泥 / PAO / 溶菌性ファージ / Siphoviridae |
Research Abstract |
本年度は微生物学的特定細菌検出法の一つである蛍光染色ウィルス標識法(fluorescently labeled virus probe method : FLVP method)を改良した。 FLVP法は、蛍光染色されたバクテリオファージを用いて試料中の宿主菌を検出するものである。本研究では緑色蛍光をもつSYBR Green Iによりプローブとするバクテリオファージを染色し、また、青色蛍光を持つDAPIを対比染色のために用いることで、試料中の全細菌とファージの宿主細菌を同時に観察することを試みた。そのために、1年目に得たバクテリオファージー宿主系を用いて検討した。 まず、M.phosphvorus株特異性のバクテリオファアージであるΦMP1とΦMP2をSYBR Green Iにより染色し、FLVPを調整した。FLVPをM.phosphovorus株の純粋培養液に感染させ、DAPIにより対比染色した後メンブレンフィルタ(Membrane filter)上に保持し、蛍光顕微鏡を用いて観察した。宿主細菌の細胞は薄い青色で、また、バクテリオファージの吸着部位は緑黄色として同時観察された。続いて、この方法をM.phosphovorusの純粋培養液を添加した活性汚泥サンプルに適用した結果、緑黄色発色部位を持つM.phosphovorus株は、薄い青色に見える非宿主細菌とは明確に区分された。ΦMP1を用いたFLVP法では、純粋培養からは98±0.8%、活性汚泥内では96±0.2%の回収率でM.phospohvorus株を検出し、ΦMP2の場合は99±0.3%、98±0.3%の回収率であった。 本研究で導入した、SYBR Green Iにより調整されたFLVPとDAPIによる対比染色を併用することで、宿主細菌と非宿主細菌を同時に観察することができた。また、染色にかかる時間が非常に短く、特別な技術を必要としない非常に簡便な手法であることが改めて確認された。 なお、糸状性細菌Spaerotilus natansおよびType 021Nを宿主とするバクテリオファージの単離を試みたが、溶菌性バクテリオファージの単離は出来なかった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)