Project/Area Number |
03J11586
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
超高層物理学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小笠原 桂一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | APD / アバランシェ・フォトダイオード / 半導体検出器 / 中エネルギー電子 / 極域熱圏 / オーロラ / 観測ロケット / 放射線計測 / アバランシェフォトダイオード / 中エネルギー電子計測 / オーロラ振り込み / 電子計測 / ディフューズオーロラ / オーロラ電子 / S-310 |
Research Abstract |
本研究の目的は,宇宙空間における電子観測において大きな課題である,10〜100keVという中エネルギー領域の新型センサーとして期待されるAPD(アバランシェ・フォトダイオード)の開発を行うことにより,次世代の高精度プラズマ計測技術の基盤を築くことである.中エネルギー領域の電子は,文字通り熱的電子と非熱的電子の中間的な存在であり,磁気圏物理において本質的な課題である加速・加熱過程を解明する上の鍵となっている.APD素子は内部利得により高S/Nの電子検出素子として利用できることは,これまでの我々の研究で示された.本年度においては,昨年度打ち上げられたS310-35号機搭載のオーロラ電子検出器の解析を行った.電子計測器により,中エネルギー領域である3.5-65keVの電子計測に成功した.エネルギースペクトルは低高度のため大気との相互作用によって歪められていたが,大気中の電子輸送方程式を解くことによって補い,κ分布関数のスペクトルが見つかった.電子のκ分布関数は加熱されたプラズマシートでも見つかっており,オーロラ電子の源とされていることから,妥当な結果といえる.加えて新型APD素子の開発も行った.APDの検出限界には素子表面の不感層の厚みと素子内部の空乏層の厚みが重要であることが,我々の計算機実験によって示された.この結果から不感層が極めて薄く空乏層が従来の3倍のAPD素子で電子計測を行ったところ,2-40keVという広範囲で高S/Nを確保できることが判明した.エネルギー分解能も2-20keVで1keV程度と優れたものであった.新型素子の実験結果及びロケット実験の解析結果はまもなく専門誌に投稿予定である.ロケットでの実証試験の成功と,十分なダイナミックレンジを確保できたことで,中エネルギー電子検出用APD素子の基礎開発段階は終了したといえる.
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)