Project/Area Number |
03J11589
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
天文学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野寺 幸子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 銀河天文学 / 電波天文学 / 活動銀河 / 質量輸送 / 銀河環境 / 星間物質 / 銀河力学進化 / 銀河中心活動 |
Research Abstract |
平成17年度は、これまで自ら野辺山ミリ波干渉計により取得した観測データに加え、既存のデータも併せて考察することにより、円盤銀河におけるガスの力学と中心活動の関連について、研究の総括を進めた。これまでに獲得された知見は以下のようにまとめられる。 ガス中心集中をもたらす物理的要因の解明: 多くの銀河の中心領域において発見されている分子ガスの強い中心集中は、そこでの多様な活動現象の一つの原因となるべきものであり、その形成過程を理解することは重要である。本研究では(1)非軸対称ポテンシャルによる影響、(2)銀河団環境効果が銀河におけるガス中心供給にもたらす影響、の2点について調べるため、非銀河団銀河におけるCO輝線データを統計的に解析し、おとめ座銀河団銀河のCO輝線観測データと比較した。その結果、中心集中度は主に非軸対称ポテンシャルの有無に強く依存する一方、河団銀河・非銀河団銀河で有意な差が無いことが新たに判明した。 一方、強いバー構造のない銀河における星間物質の輸送機構を明らかにするため、渦状銀河NGC4501のかつてない高い品位のCO観測を行った。この結果、(1)渦状腕の弱い銀河における密度波を検証し、(2)渦状腕によるガス中心供給を初めて観測的に示すことができた。さらに、(3)角運動量輸送のメカニズムが銀河衝撃波によること、渦状腕の角度に定量的に依存すること、を、一次摂動の理論計算により解明することができた。 活動銀河核を持っ渦巻銀河中心部の物理状態を解明: このように形成された、「中心集中したガス」の物理状態を調べるため、NGC4501を高密度ガストレーサーであるHCN及びHCO+輝線により観測した。この結果、銀河中心部において、星形成銀河より有意に高いHCN/HCO+強度比が検出され、活動銀河核からのX線が中心集中したガスの物理状態を支配していることがわかった。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)