Project/Area Number |
03J11720
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
化学系薬学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
阿部 昌尚 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 海洋由来天然物 / 抗癌剤 / 全合成 / 抗腫瘍活性 / 希少性 / 類縁化合物合成 / 構造活性相関 / 作用機序解明 / 効率的合成経路 / 化学合成による供給 |
Research Abstract |
エクチナサイジン743(Et743)は、カリブ海原産のホヤ(Ecteinascidia turbinata)より単離構造決定された強力な抗腫瘍活性アルカロイドである。現在、これまでに無い作用機序をもつ最も有望な海洋由来抗癌剤として注目を集め、欧米諸国で行われている臨床試験は最終段階まで進んでいる。我々の研究室においては、2002年の立体選択的全合成の達成以来、Et743のグラム単位での供給を目標とし、合成経路の改良研究を進めてきた。また、柔軟性の高い合成経路を応用して多様な類縁体を合成する事で、構造活性相関や活性発現機構の解明に大きく寄与するとともに、さらに高い活性を有する化合物の探索を行う事も、研究目標としてきた。 本年度は前年度に引き続き、重要中間体の前駆体となるアルデヒドの効率的合成法について検討を行った。その結果、ホルミル基を二重結合の切断によって構築する経路を見出すことができた。従来法通り、Ugi反応、Heck反応を経てビシクロ[3.3.1]骨格を構築するが、Ugi反応に用いるアルデヒドを末端に脱離基を有するものとし、後に二重結合へと変換できるようにした。また二重結合部分については、NBS等を用いてエナミド部分を一旦ブルモヒドリンへと変換した後、酸性条件下にシアノホウ素化ナトリウムで還元する方法により、ビシクロ骨格の特性を利用した立体選択的な構築が可能であった。現在は各段階の変換収率の向上と、二重結合からホルミル基への変換について検討中である。
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