翻訳後修飾因子SUMOによる細胞系譜制御機構の解明
Project/Area Number |
03J50831
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
医化学一般
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
内村 康寛 熊本大学, 大学院・医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | SUMO / 翻訳後修飾 / エピジェネティクス / クロマチンリモデリング / ヘテロクロマチン / メチル化 / 細胞記憶 / 細胞系譜 / ユビキチン / 細胞系譜制御 / 発生 / 分化 / 自己組織化 |
Research Abstract |
ヘテロクロマチンの形成により転写が不活性状態になることは良く知られている。その特徴としてCpG DNAやヒストンH3K9などのメチル化修飾の濃縮が観察される。一方、転写抑制に関与する翻訳後修飾としてSUMO修飾が注目されているが、SUMO修飾とメチル化修飾がヘテロクロマチン形成の制御においてどのように連携しているのかは明らかでない。 今回、酵母2ハイブリド法によりSUMO-2/3と選択的に相互作用する因子としてMCAF1を同定し、MCAF1とSUMO-2/3の相互作用に関して解析を進めた。まず、特定の細胞株において、SUMO-2/3とMCAF1が、ヒストンH3K9トリメチル化やヘテロクロマチンタンパク質HP1等と共局在することを見いだした。次に、MCAF1内のSUMO-2/3と相互作用する965-975領域を変異させた変異型MCAF1はSUMO-2/3との相互作用を欠き、965-975領域の過剰発現やsiRNAによるSUMO-2/3ノックダウンによりMCAF1がMBD1集積部位に共局在できなくなることを観察した。これらの結果は、MCAF1のヘテロクロマチンへの濃縮、あるいはヘテロクロマチンでの機能発現に、MCAF1-SUMO-2/3間の相互作用が重要であることを示している。これまでの研究から、MCAF1はヒストンH3K9メチル化酵素SETDB1やメチル化CpG結合タンパク質MBD1と相互作用することが明らかにされており、こうした点を考慮すると、ヘテロクロマチンの形成にSUMO修飾とDNAやヒストンのメチル化修飾が協調的に働いていることを推定させるものといえる。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)