Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本研究では昨年度まで開発してきた,Bazaarと呼ぶ物理空間情報を抽象化する基盤システム上に,より高い抽象度のレベルで直感的に物理空間に存在するデバイスを組み合わせたシステムを構築する基盤機能を実現することを目的とする.この基盤機能は1)時間・空間の関係を明示的に扱うフレームワーク,2)サービス提供現場に赴き開発するという「現場指向開発」の支援機能,に分けることができる. 1)に関しては,時相論理からヒントを得て,コンテクストの変化を表すイベントの発生パターンをもとに新たなコンテクストを記述するための高位API(Application Programming Interface)を定義するとともに,意味的に等しい領域を統合して一つの仮想的な領域を定義するための高位APIを定義した.これにより,従来開発者が個別に実装をする必要があった時間や場所の関係を用いたコンテクストのモデル化を基盤部分で共通化することが可能になり,開発効率の向上とともにアプリケーション間で意味や品質に一貫性が取れたコンテクストの抽出が可能となった. また,2)に関しては開発端末に取り付けられた位置センサを用いて,その付近に存在する物理オブジェクトの情報を確認したり,ライトのようなアクチュエータの動作を確認しながら該当する物理オブジェクトを扱うためのプログラムコードを出力する開発支援ツールをオープンソースの統合開発環境であるEclipseのプラグインとしてBazaar上に開発した.このため,物理オブジェクトのメタ情報として,計算機と人間の双方に可読な情報を持たせた.これには,取得コンテクストのタイプや意味,アクチュエータの引数名やその意味といったものが含まれる.そして空間内に遍在しているデバイスを用いたアプリケーション開発を通して,アクチュエータの動作をその場で確認できることの有用性,プログラムコードの自動出力による開発効率の向上を確認した.
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