Project/Area Number |
03J51071
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
政治学
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
加藤 恵美 早稲田大学, 政治学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
|
Keywords | 外国人教育 / トランスナショナル / 日系ブラジル人 / 地域社会 / 国際移動者 / 多文化共生 / 学校教育 / グローバリゼーション / 外国人 / ナショナリズム |
Research Abstract |
平成16年度の研究成果は、(1)日本におけるパイロット・ケーススタディーの実施、(2)イギリスにおける本研究課題に関わる先行研究、及びその方法論の理解、(3)研究枠組みの改善である。 (1)平成16年3月から7月にかけて、愛知県豊橋市を訪問し(5月中旬から6月中旬の1ヶ月間は連続して滞在)、学校教育関係者へのインタビュー、A中学校での観察などを実施した。A中学校には、外国人の子どもたちの学習を支援する「国際教室」の「ボランティア」としてかかわり、その間「国際教室」だけでなく、日本人の子どもたちが学ぶ様子も観察することができた。7月には、科学研究費補助金による「外国人児童・生徒の就学問題の家族的背景と支援ネットワークの研究」(宮島喬代表、平成16〜18年度)のメンバーとして豊橋市を訪問し、主に、子を市内の公立学校に通わせる家族を対象としたインタビューを実施した。豊橋市での一連の調査の結果は、2本の論文として発表した(後掲)。 (2)平成16年9月から3月まで、イギリス・バーミンガム大学、教育学研究科のクリストファー・ウィリアムス教授の研究指導を受けながら、イギリスにおける本研究課題に関わる先行研究の理解を深めた。特に本研究課題及び(1)に示したような研究方法は、倫理的な諸問題を特に十分に考慮する必要があるが、研究対象として「脆弱」とされる子どもを対象とした研究が中心を占める教育社会学という領域では、その精緻化が進んでいる。これらの知識を吸収し、今後のケーススタディの発展にいかしたい。 (3)本研究は、博士論文としての完成を目指している。現在の日本の公立学校は、外国人の子どもたちの人権を十分に保障できていない。問題は、トランスナショナルなアイデンティティを有し、実際に国境を越えて生活する子どもたちの人権を、どんな仕組みで保障していくのか、というところにある。今後の課題は、これらの問題を、具体的な研究上の問いとして洗練させ、ケーススタディを基礎としながら、最適な研究方法で追求していくことである。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)