バクテリオクロリン自己会合体を用いた光合成アンテナの超分子構造とその機能解明
Project/Area Number |
03J51101
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物有機科学
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
國枝 道雄 立命館大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | バクテリオクロリン / クロロゾーム / 超分子構造 / 光応答ナノデバイス |
Research Abstract |
前年度には、バクテリオクロリン分子を化学的に安定する手法を確立し、それと併せてバクテリオクロリン分子を用いた自己会合体の創製を行い報告した。本年度は「化学的な安定化」と「自己会合能の付与」をあわせ、安定な自己会合性バクテリオクロリンの合成とその会合挙動の評価を行った。 7,8-cis-ジオール-バクテリオクロリンは、濃硫酸で処理することでピナコール転移し、7-oxo-8-ethyl-8-methyl-、8-oxo-7-ethyl-7-methyl-バクテリオクロリンになることが知られている。このオキソバクテリオクロリンは、7,8位に水素原子を有していないためクロリンへの酸化はまったくみられず、非常に安定なバクテリオクロリン分子である。本年度はこの安定なオキソバクテリオクロリンに自己会合能を付与することで、安定かつ自己会合能を有するバクテリオクロリン分子を合成することができた。また既報においては幾何異性体の分離は報告されていなかったが、本年度の研究によってこの異性体分離に成功し、7,8位のどちらかにオキソ、ジアルキル基を有する一対の自己会合性バクテリオクロリンの位置異性体を得ることに成功した。 自己会合において、7位にオキソ基、8位にジアルキル基を有するバクテリオクロリン分子のほうが、逆の位置に官能基を有する異性体より自己会合能が高いことが明らかとなった。このことからはクロロゾームにおける自己会合において7,8位置換基の立体効果が影響するということも明らかとなった。 本年度は、上記の研究成果を「The Journal of Organic Chemistry」誌で発表するとともに、国際学会3件・国内学会1件の発表を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)