扁平上皮癌における遺伝子学的解析に基づく癌の質的評価法・早期発見法の開発
Project/Area Number |
03J52161
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森谷 哲浩 千葉大学, 大学院・医学薬学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / Clorf10遺伝子 / cDNA Microarray / 脱メチル化 / C1orf10遺伝子 |
Research Abstract |
1)独自開発口腔疾患解析用cDNA Microarrayを用いて、2種類の口腔癌細胞株(HSC-3,HSC-4)と4症例の口腔扁平上皮癌組織で共通して発現亢進している7種類の遺伝子と発現減弱が認められた1種類の遺伝子を同定した。半定量的RT-PCR、および定量的real time PCRによりマイクロアレイの結果を確認した。これらの遺伝子のうち共通して発現減弱が認められたClorf10遺伝子に着目して以下の実験を行った。Clorf10遺伝子の発現減弱は口腔癌40症例中24例(60.0%)に認められ、また9種類の口腔癌由来細胞株全てに認められた。Direct sequence法によりClorf10遺伝子の突然変異を検索したが、変異は認められなかった。また、9種類全ての細胞株において5-AzaCで脱メチル化処理してもmRNAの発現は回復しなかった。Clorf10遺伝子の機能についてはまだ良く分かっていないため機能解析を行った。先に作成したcDNAライブラリーよりClorf10遺伝子の完全長のクローンを選び出し、edycsone-regulated promoterを用いた発現ベクターに搭載した。3種類の口腔癌由来細胞株にこの系を導入し強制発現させたところ、増殖速度、率とも低下した。さらに、BrdU処理によりS-phaseの細胞が減少した。これらの結果から、Clorf10遺伝子は癌抑制遺伝子であり、細胞周期を停止させることにより増殖を抑制しているものと考えられた。 2)口腔扁平上皮癌と正常口腔粘膜それぞれから抽出したタンパク質を2次元電気泳動により比較検討し、約24種類の発現状態の異なるタンパクスポットを検出した。これらのスポットのうち、特に正常と癌とにおける発現状態の相違が大きく異なるものについて、タンパクの同定を行ったところ、は癌関連タンパクであるannexin A1,heat shock protein 27,lamin A/Cなどを含んでいた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)
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[Publications] Moriya, T., Seki, N., Shimada K., Kato, N., Yakushiji, T., Nimura, Y., Uzawa, K., Takiguchi, M., Tanzawa, H.: "In-house cDNA microarray analysis of gene expression profiles involved in SCC cell lines"International Journal of Molecular Medicine. 12. 429-435 (2003)