貯水量の衛星モニタリングおよび貯水池による流域水循環への影響評価に関する研究
Project/Area Number |
03J52521
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
馬籠 純 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 貯水量 / 分布型流出モデル / 衛星リモートセンシング / 貯水池操作 / 大規模流域 |
Research Abstract |
本研究の目的は、衛星による流域貯水量監視技術と分布型水文モデルによる河川流量の再現・予測技術とを融合し、大流域を対象とした貯水池群の流域水循環における影響評価である。本年度の研究実績の概要は以下のとおりである。 1.貯水池モデルおよび灌漑水利用モデルの分布型水文モデルへの統合 本年度は、貯水池を組み込んだ分布型流出モデルの開発を行った。分布型流出モデルは小規模流域から大規模流域までの適用実績のあるBTOPMCを採用した。まず、貯水池を擬河道網上に組み込む手法を開発した。さらに、分布型流出モデルにて算出される貯水池への流入量、蒸発量とモデルパラメータとしての計画放流量を基に放流量を決定する貯水池モデルを開発し、これらを新たにBTOPMCに統合した。 2.衛星情報に基づく貯水池群の操作ルール推定手法の開発 衛星による貯水量モニタリング手法の適用性ならびに推定精度の向上を図り、さらに、衛星情報に基づく貯水池操作ルールの推定手法を開発した。本手法は、衛星貯水量モニタリング手法を用いて貯水池の長期の貯水量変化情報を求め、これと1.で改良した分布型流出モデルBTOPMCによって、貯水池操作ルール(計画放流量)を決定するものである。 3.検証 現地観測の貯水量変化情報の得られたボルタ川流域を対象に、貯水池を組み込んだ分布型水文モデルBTOPMCによる河川流量ならびに貯水量、放流量の再現計算を行った。その結果、衛星情報から精度よく貯水量を推定可能であること(長期の貯水量変化幅に対して約7%の誤差)、改良したBTOPMCは貯水池操作による河川流量の平滑化を再現しており、本手法による貯水池操作の影響の評価の可能性が示された。また、貯水池操作の推定精度の向上には、衛星による貯水量推定の精度向上に加えて、分布型流出モデルにおける貯水池への流入量の精度向上が必要であることが分った。
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Report
(1 results)
Research Products
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