新規ヒトIAPファミリータンパクApollonの機能解析
Project/Area Number |
03J61504
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物系薬学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石岡 利康 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ユビキチン / 癌 / アポトーシス / カテニン |
Research Abstract |
IAPファミリータンパクであり、ユビキチン化酵素でもあるApollonの、抗アポトーシス作用の一因として、Apollonがアポトーシス促進分子のSMACを直接ユビキチン化し分解を促進することを示した。Apollonは幾つかの癌において高発現が認められており、癌化との関連が期待される。 また、ApollonによるSMACのユビキチン化を阻害する分子の一つとして、抗アポトーシス分子であるFLIPを見出した。FLIPは、ApollonによるSMACのユビキチン化のみならず、他のユビキチン化酵素複合体によるユビキチン化基質(XIAP、β-catenin、HIF-1αなど)のユビキチン化やその分解を阻害することが分かった。実際に、FLIPの過剰発現はβ-catenin、とHIF-1αのユビキチン化および分解を阻害することで、発現量を増加させ、WntおよびHIFシグナルを強く誘導することが分かった。その際、FLIPは、それぞれの分解系であるGSK3β/APC-SCF、VBCには直接作用しなかった。FLIPによるユビキチン化阻害の機構に関しては、FLIPの大量発現によりFLIP自身が局在化し、ユビキチンがFLIPと共局在するようになることで、その場所以外でのユビキチン化が阻害されると考えられた。実際に、FLIPの発現量の多い細胞株である肺癌細胞株A549において、内在性FLIPがドット状に局在化していること、および内在性FLIPをsiRNAでノックダウンすることにより、A549細胞でのβ-catenin/TCF活性、およびHIF活性が低下することを明らかにした。このことは、A549細胞のような一部の癌細胞においては、FLIPが局在化し、ユビキチン化を阻害することで、β-cateninやHIFなど、癌の悪性化に関わる因子を増強している可能性があることを示唆するものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)