プロモーター領域の種間配列比較による転写制御機構の解析
Project/Area Number |
03J61543
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物物理学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
蒔田 由布子 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | レギュロン / 配列解析 / プロモータ / 比較ゲノム / バクテリア / 枯草菌 / 転写 / バイオインフォマティックス / 転写制御 / データベース / 真正細菌 |
Research Abstract |
大量に決定されているバクテリアの配列情報を背景に、そこにコードされている遺伝子がどのように発現調節をうけているのか理解すべく研究を進めた。まず始めに既存の知識の収集・整理のため、枯草菌の転写調節に注目したデータベースであるDBTBS (http://dbtbs.hgc.jp)の更新を行った。今回の更新により、文献数にして約2倍のデータ数となり、推定全転写因子数の約4割のデータを持つようになった。以下に、このデータを元に行った研究を2つ紹介する。 まず、枯草菌での「転写因子-被制御遺伝子-認識配列」の3つ関係が、微生物全般に渡り保存されているのかを確認すべく、系統プロファイル解析を行った。その結果として、結合配列までわかっている転写因子のうち、たったの1割弱のものでのみ、その認識配列がバクテリア全般に渡り保存されていたことが確認できた。ここからバクテリアの転写制御においては、認識配列の変化により「転写因子-被制御遺伝子」の関係が比較的変わりやすいことがわかった。このような転写ネットワーク構造の変化のしやすさは、バクテリアの進化においても重要な要素の1つだと考えられる。 またDBTBSのデータを元に、枯草菌の網羅的レギュロン予測を試みた。通常、ある転写因子により制御される遺伝子を配列データから予測しようとすると、認識配列の重み行列が用いられる。しかし、配列の短さとあいまいさから擬陽性が多くなることが知られている。そこで重み行列以外に、以前我々のグループで行われたシグマ予測を組み合わせることにより、精度の向上を試みた。シグマ予測を用いると転写開始点が予測されるので、転写開始点から転写因子の認識サイトまでの距離分布などもベイズ統計でスコアに加えることができた。その結果、このスコア関数を用いて既知の転写因子の制御下にあるレギュロンメンバーを網羅的に探索することができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)