Project/Area Number |
03J61560
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
発生生物学
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中川 豪 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 動物の模様 / 反応拡散モデル |
Research Abstract |
動物の皮層模様が反応拡散によってつくられることを分子レベルで理解するために、哺乳類の皮層模様形成のモデルとしてLemniscomys barbarus(シマクサマウス、ゼブラマウス)を使い分子レベルでの解析を行った。このプロジェクトを始めた当初は、この動物は、ペットショップなどで容易に入手することができたが、昨今、生産地アフリカでのペストの患者の急増を受けて、媒介動物としてのげっ歯類の移動禁止措置がとられるようになった。結果、非常に入手困難な動物になってしまった。この動物は、国内で扱える模様のある哺乳類としては最小で扱い易く、比較的安価である。しかし、繁殖、系代に関してはまた不透明な点も多く、今後の課題として残された。試みたこととしては、哺乳類の模様形成原理を調べるためには、どうしてもその模様がつくられる時期の胚が必要となる。実際、シマウマなどの大型哺乳類における妊娠育成中の胚を入手することは非常に、倫理的にも、技術的にも困難なことを考えると、この動物は哺乳動物の模様形成機構を調べる上において、非常に重要な基盤となるモデルになりうる生物と私は位置づけている。そこで、交配させ、その胚を生育させようとしたが、胚を入手するところまでには至らなかった。また、成体でも毛の再生することを利用し、模様が再生する過程を遺伝子発現とともに観察することにした。注目すべき分子として、私はアグーチシグナルに着目し、その解析を行っている。この分子の働きは、毛の毛胞に一過的に発現することにより、発現にあわせて、その場にいる色素細胞内でのユーメラニン合成経路からフォアメラニン合成経路へと切り替えられる。これは一本の毛の中での話しだが、このゼブラマウスの場合は、体表を覆う分布にその偏りが模様形成に深く関わるものではないかと考え、その局在と定量解析を進めている。
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