抗癌剤耐性遺伝子の多型解析による癌患者の治療感受性および副作用予測に関する研究
Project/Area Number |
03J61593
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
病態医化学
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Research Institution | Kyoritsu University of Pharmacy (2004) Japanese Foundation For Cancer Research (2003) |
Principal Investigator |
柳瀬 香恵 共立薬科大学, 薬学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | BCRP / SNPs / 抗癌剤耐性 / イリノテカン / イレッサ / SNP / irinotecan / 副作用 |
Research Abstract |
BCRPは細胞膜上に存在し、種々の抗癌剤(イリノテカン、トポテカンなど)や生体異物を細胞外に排出する糖蛋白質である。申請者らは、癌患者の遺伝子多型と抗癌剤投与時の副作用の発現強度との関連を明らかにすることを目的として、BCRP蛋白の発現を消失または低下させるSNPの解析を行ってきた。BCRP遺伝子のexon 4に存在するC376T SNPは、野生型BCRPのGln-126が終止コドンになるためBCRP蛋白ができない。一方、exon 5のC421A SNPは、野生型のGln-141がLys-141になる。C376T BCRP cDNAを導入した細胞は、野生型cDNAを導入した細胞よりBCRP蛋白の発現量、抗癌剤に対する耐性度が共に低かった。日本人健常人を対象にこれら2つのSNPの頻度解析を行ったところ、C376Tは1.2%、C421Aは27%と、欧米人に比べ高い結果が得られた。これらのSNPによるBCRPの低発現が抗癌剤の副作用の増大につながる可能性があると考え、癌研でイリノテカンの投与を受けた癌患者を対象に遺伝子解析研究を継続中である。 また、申請者らはBCRPがイレッサの耐性因子であることを見出した。A431細胞やPC-9細胞にBCRP遺伝子を導入すると、細胞のイレッサ感受性は低下した。一方、BCRP遺伝子を導入したK562細胞(K562/BCRP)では、イレッサに対する感受性は親株と差が見られなかったが、イレッサ添加時にK562/BCRPのSN-38(イリノテカンの活性体)感受性が増強した。また、イレッサはK562/BCRPのトポテカン排出や、BCRPの基質であるestrone sulfateの膜輸送を阻害した。以上のことから、イレッサはBCRPの薬剤排出ポンプの働きを阻害することで、BCRPによる抗癌剤耐性を克服する可能性があると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)