超臨界流体の計算機シュミレーションのためのポテンシャル関数の研究
Project/Area Number |
04238222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
長嶋 雲兵 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (90164417)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 超臨界流体 / 断熱ポテンシャル / ポテンシャル関数 / 分子軌道法 / 配置問相互作用 |
Research Abstract |
本年度は研究計画に従い、プログラミング環境と先に作成したプログラムの改良を行った。それにともない、ポテンシャル関数を決定するための断熱ポテンシャルを計算するための分子軌道計算のパラメータの決定を行った。断熱ポテンシャルを求める際の分子軌道法のパラメータは、全電子エネルギーを計算する際の基底関数と電子相関の取扱い方である。 計算方法は、多配置参照配置間相互作用(MRSDCI)であり、用いた基底関数はダニングらの基底関数をDZにまとめ分極関数を加えた物(DZP)およびTZにまとめ分極関数を加えた物(TZP)である。軌道数は二酸化炭素2分子あたり60(DZP)と120(DZP)である。多配置参照関数の選び方は、重要な参照配置の候補が見あたらないので、まずHF電子配置1つを参照関数としてSRSDCIを行い、そこで0.05以上の大きな係数を持つ電子配置を参照配置としてえらぶ。そしてそれらをもちいてさらにMRSDCIを行い、そこで0.05以上の係数を持つ電子配置を参照電子配置に加えると言う方法である。 HF配置を参照関数として用いたSDCIを行うと0.05以上の係数を持つ電子配置が1つ現れるが、それを参照関数に加えたMRSDCIを行うとそれの係数が小さくなると言う事を示している。TZP基底関数を用いた計算では、HF電子配置を参照関数としたSDCIの結果はHF電子配置が0.9以上の係数をもつのみで、それ以上の配置は全て0.03以下となった。HFとMRSDCIでは若干傾きが違うが、MRSDCIとデービッドソンの補正を加えた物はほぼ同じ傾向を示し、さらに計算方法が同じ物どうしではDZPもTZPもほぼ平行であった。 さらに基底関数の改良に加えデービッドソンコレクションや自然軌道反復を行なった結果得られた断熱ポテンシャルは、常識的に精度の良い方法を取っても核間距離の近いところでは断熱ポテンシャル局面の曲率など、DZPを用いたMRSDCIの断熱ポテンシャルの形状とあまりかわらない結果が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)