神経伝達物質放出における低分子量GTP結合蛋白質の機能と作用機構
Project/Area Number |
04267215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
貝淵 弘三 神戸大学, 医学部, 助教授 (00169377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 卓也 神戸大学, 医学部, 助手 (40241278)
高井 義美 神戸大学, 医学部, 教授 (60093514)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 低分子量GTP結合蛋白質 / smg p25a / ral3A p25 / rabphilin / シナプトタグミン / Ca^<2+>チャネル / アクティブゾーン |
Research Abstract |
最近の私共の研究室の解析により、低分子量GTP結合蛋白質(G蛋白質)のrabファミリーに属するrab3A p25が神経伝達物質の放出反応の制御に関与していることが明らかになりつつある。uab3A p25にはGDP結合型の分活性型とGTP結合型の活性型が存在し、GTP結合型がその標的蛋白質に作用してその機能を遂行すると考えられる。そこで、本年度は、GTP結合型のrab3A p25と特異的に結合する標的蛋白質(rabphilin)を見出し、そのcDNAをクローニングして一次構造を決定した。rabphilinは師経組織および副腎髄質に発現していたが、肺や肝などの他の組織ではその存在を検出することができなかった。また、rabphilinは、従来より神経伝達物質の放出反応の制御に関与していると考えられているシナプトタグミンと類似した構造を有していた。このシナプトタグミンは、シナプス小胞に特異的に存在する膜貫通蛋白質であり、電位依性存性Ca^<2+>チャネルに連結しているシンタキシンや前シナプス膜に存在するニューレキシンなどの蛋白質と結合する。さらに、シナプトタグミンはCa^<2+>依存性に細胞膜リン脂質と結合することによって、シナプス小胞を電位依存性Ca2+チャネルが局在するアクティブゾーン近傍の前シナプス膜に融合させると考えられている。シナプトタグミンと類似した構造をもつrab-philinもまたCa^<2+>依存性に細胞膜リン脂質と結合する活性を有していた。したがって、rab3A p25はrabphilinを介してシナプス小胞を前シナプス膜の電位依存性Ca^<2+>チャネルが局在するアクティブゾーンにトランスロケートさせるとともに、分泌刺激後の細胞内Ca^<2+>濃度の上昇にともないシナプス小胞を前シナプス膜に融合させると考えられる。以上の結果を得たことにより、本年度の研究計画はをぼ達成できたと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)