マウスDNAメチルトランスフェラーゼの酵素学的研究
Project/Area Number |
04F02545
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
機能生物化学
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Research Institution | Osaka University |
Host Researcher |
田嶋 正二 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授
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Foreign Research Fellow |
VILKAITIS Giedrius 大阪大学, 蛋白質研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | DNAメチル化 / DNAメチルトランスフェラーゼ / Dnmt1 |
Research Abstract |
高等動植物のゲノム中のシトシン塩基は生理的条件下でメチル化修飾を受けている。このメチル化修飾は、遺伝情報をコードする"C"としての性質は変えずに遺伝情報発現に抑制的に働く。DNAメチル化状態を調節する鍵となるDNAメチルトランスフェラーゼがどのような機構でDNAをメチル化するかを明らかにすることはDNAのメチル化の生理的な意義を考える上で重要である。本研究計画では特にDnmt1に焦点を絞り精製標品を用いてシトシン塩基のメチル化触媒機構を明らかにすることを目指した。 細菌型のDNAメチル化酵素はシトシン塩基をDNA二重螺旋から引き出してメチル化することが証明されている。マウスDnmt1がシトシン塩基を二重螺旋外に引き出すのかについて、標的塩基とその付近に蛍光性の塩基である2-アミノプリンを導入して、酵素による蛍光変化を測定した。その結果、Dnmt1はメチル化するシトシンだけでなくその周りの塩基についても環境変化を与えることを明かにした。これは細菌型メチル化酵素であるM.HhaIがシトシン塩基だけを特異的に引き出すのとは大きく異なる。 Dnmt1は複製直後のヘミメチル化DNAを特異的に認識してメチル化模様を維持する働きがある。従って、合成途上のDNA鎖上に留まり、順次メチル化することが最も効率が良いと考えられる。このような性質を"processivity"と呼ぶ。Dnmt1は複製フォークでPCNAと呼ばれる、DNA鎖上を移動してDNA複製複合体を運ぶ因子と結合して存在する。Dnmt1がprocessiveな酵素であるか、またPCNAと結合することがprocessivityに必要であるのかを試験管内で検証した。その結果、Dnmt1はそれ自身でprocessiveな酵素であり、PCNAに結合する領域は必要ないことを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
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