金属表面分子吸着構造のX線吸収微細構造分光による研究
Project/Area Number |
04F02787
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
物理化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Host Researcher |
太田 俊明 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
ZHU Ping 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | NEXAFS / 多重散乱理論 / NO / Pt(111) / 密度汎関数計算 / 表面磁性 |
Research Abstract |
(1)NO/Pt(111)吸着系のNEXAFS解析 NOはPt(111)面上で被覆率によって吸着構造が変わることが知られているが,それがどのように吸着しているかを調べるために,LEED, STM, EELSなどさまざまな研究が行なわれているが,明確な結論を得るにはいたらなかった。 今回,NOの吸着量,温度を変えてPt(111)表面上での吸着構造をO,N K-NEXAFSの測定を行い,そのスペクトル解析をZhu博士自らが開発した多重散乱理論プログラムによって行なった。そして,低吸着量でNO分子がhollow siteにあってほぼ立った構造をしているのにたいして,飽和吸着になると,hollow siteとatop siteの両方に等価で吸着し,それぞれのNOが大きく傾いていることを明らかにした。この解析を通して,NO分子間の相互作用,NOの傾きによってはπ^*ピークが分裂することがあることを見出し,従来行われているように,単にスペクトルを分離して,その角度依存性から分子の配向を決めることには問題があることを指摘している。 (2)密度汎関数理論計算による表面磁性の研究 我々の研究室では,放射光X線円二色性実験を通して,磁性薄膜のスピン再配列相転移現象の機構解明の研究を行なっているが,その理論的な裏づけができていないことが問題であった。Zhu博士は,密度汎関数計算プログラム(VASP)を導入して,スピン再配列がどのような構造変化によるものかを明らかにする研究を行なっている。現時点では,Cu-原子層上Ni-原子層系の計算の段階であるが,実験で得られた結果を定性的ではあるが説明することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
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