Project/Area Number |
04F03112
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
作物学
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Research Institution | University of Miyazaki |
Host Researcher |
上運天 博 宮崎大学, 農学部, 教授
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Foreign Research Fellow |
DONG Yanjun 宮崎大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | イネ / アレロパシー / フェノール性物質 |
Research Abstract |
本研究は、イネにおけるアレロパシー能に関与するフェノール性アレロパシー化学物質の解明ならびにそれの生成量を支配する量的遺伝子座位(QTLs)を明らかにしようとするものである。実験には、九州大学農学部育種学研究室に育成された日本型イネ品種「あそみのり」とインド型イネ品種「IR24」の交雑による組換え型自殖(RI)系統を供試した。供試イネの栽培は宮崎大学付属農場水田で行い、各系統のアレロパシー物質は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて同定・定量した。フェノール性アレロパシー物質としてベニリン(Vanillin)、安息香酸(Benzoic acid)、O-クマリン酸(o-coumaric acid)および桂皮酸(Cinnamic acid)について検討し、得られたデータと289個のRFLPマーカーの遺伝子型データベースを用いて量的遺伝子座解析のソフトプログラムから、それら化学物質の生成量を支配する量的遺伝子座位の解析を行った。その結果、1)ベニリンにおいては4つのQTLsがそれぞれ第2、3、6、12染色体上に検出され、それらの表現型分散への寄与率は11.8%から22.5%であり、第6染色体上のQTLが最も効果が高かった。2)安息香酸では、3つのQTLsが第1、8、12染色体上にそれぞれ同定され、それらの表現型分散への寄与率は5.3%から13.5%であり、第1染色体上のQTLの遺伝効果が高かった。3)O-クマリン酸においては、2つのQTLsが第3、6染色体上にそれぞれ検出され、それらの表現型分散への寄与率はそれぞれ18.1%および14.0%であり、第3染色体上のQTLが最も効果が高かった。4)桂皮酸においては、3つのQTLsが第6、11、12染色体上にそれぞれ同定され、それらの表現型分散への寄与率は12.7%から17.5%であり、第12染色体上のQTLの遺伝効果が高かった。なお、検出されたフェノール性アレロパシー物質の合成に関与するQTLsにはこれらのDNAマーカーを利用することより、高いアレロパシーをもつ稲の育種を行ううえで有益になるものであると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)