Project/Area Number |
04F03275
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
榎 敏明 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BAIDAKOVA M. V.
MARINA Baidakova 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ナノダイヤモンド / 水熱合成法 / ダイヤモンド表面修飾 / 水素化 / フッ素化 / 反強磁性クラスター / 欠陥由来スピン |
Research Abstract |
ナノダイヤモンドの水素化及びフッ素化による表面処理と表面処理試料の電子・磁気物性の解明を行った。水素化は、水熱合成法を用い、種々の反応時間で行うと共に、水素化を促進するため、Ptを触媒として用いることも試みた。X線小角散乱、赤外スペクトル、ラマンスペクトルによる解析から、処理前の試料表面は無定形グラファイトコンポジットで覆われているが、反応時間を長くしてゆくと、反応時間36時間までは、次第にグラファイトコンポジットは溶解し、表面が水素化されてゆくことが明らかとなった。さらに、反応時間を長くしてゆくと、表面構造が不安定となり、表面水素濃度は減少し、表面構造の再構成が起こることが明らかとなった。また、Pt触媒存在下では、表面再構成は起こらず、長時間の反応により、表面水素濃度は引き続き増加することが見出された。電子・磁気状態については、磁化率、ESRの測定の結果、処理前試料には、ナノダイヤモンド内部の欠陥由来の局在スピンが存在し、水素化により、表面に新たに別種の局在スピンが発生し、その濃度は反応時間の増加と共に、次第に増加して行くことが観測された。磁化率の温度変化の解析から、この表面局在スピンは孤立状態であるのでなく、集合状態をとり、反強磁性クラスターとして表面に存在し、交換相互作用の大きさは、J=-60Kにも達する格子欠陥構造を反映した特異な磁気状態をとることが明らかとなった。フッ素化試料についても、同様に、構造、磁性の解析を行っている。
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